経理DXにRPAが必要な理由とは？導入時の注意点と成功事例を解説

企業の経理業務は請求書処理、入金管理、決算作業など多岐にわたる作業で構成されており、その多くが手作業による定型的な処理に依存しています。しかし従来の手作業中心の運営では、ヒューマンエラーなどの課題が生じやすく、経理部門の生産性向上に課題を抱えている企業は少なくありません。

こうした課題の解決に寄与するのが、RPA（Robotic Process Automation）を活用した経理DXです。RPAにより反復的な単純作業を自動化することで、処理速度の向上、エラーの削減、コスト削減を同時に実現できるでしょう。

本記事では経理DXにおけるRPAの重要性と具体的な活用方法、成功事例を通じて効果的な導入アプローチについて詳しく解説します。

経理DXとは

経理DX（デジタルトランスフォーメーション）とは、デジタル技術を活用して経理業務のプロセスや組織体制を根本的に変革し、企業の財務管理と経営支援機能を高度化する取り組みです。従来の紙ベースやExcelによる手作業中心の業務から脱却し、クラウドシステム、AI、自動化ツールを導入することで、請求書処理から決算業務まで一連の経理プロセスを効率化します。

目的は単なる業務効率化にとどまらず、リアルタイムでの財務データ分析、経営意思決定の迅速化、内部統制の強化です。具体的には入金消込の自動化、帳票作成の効率化、予実管理の高度化などが実現され、結果として経理部門が経営戦略を支えるより重要な業務に集中できるようになります。

RPAとは

RPA（Robotic Process Automation）とは、ソフトウェアロボットが人間の操作を模倣して定型的な業務を自動実行する技術です。経理業務においては、データ入力、システム間のデータ転送といった反復的な作業を24時間365日正確に処理できるため、業務の効率化が期待できるでしょう。

例えば、請求書データの会計システムへの入力、銀行データと売掛金の照合、月次レポートの自動生成などが代表的な活用場面です。RPAは既存のシステムを変更することなく導入できるため、IT知識が限られた経理担当者でも比較的容易に活用できる点が特徴です。

また、ルールベースで動作するため処理の一貫性が保たれ、人間が行う作業に比べてミスが削減されます。

経理DXにRPAが必要な5つの理由

経理部門では月次決算、四半期決算、年次決算など定期的な業務サイクルが存在し、限られた時間内で大量の取引データの正確な処理が必要です。また、法的要件や監査対応、税務申告など高度なコンプライアンス管理も求められます。

こうした経理特有の課題に対し、RPAによる自動化は業務品質の向上と戦略的業務への転換を同時に実現する解決策となります。

ここでは経理DXにおいてRPAが必要不可欠である5つの理由を詳しく解説します。

①手作業・単純作業の削減ができる

経理業務には請求書入力、入金データの照合、仕訳伝票の作成、帳票出力など、同じパターンで繰り返される手作業・単純作業が数多く存在します。これらの作業は人間が処理すると時間がかかる上、集中力を要するため担当者の負担が大きくなりがちです。

RPAを活用することで、決められたルールに従って実行される反復作業を24時間365日休むことなく正確に処理できるようになるでしょう。例えば、毎日の売上データを複数のシステムから収集し、総勘定元帳に転記する作業や、請求書データを会計システムに入力する作業などが自動化の対象となります。

②ヒューマンエラーの撲滅と品質向上が実現可能

経理業務は企業の財務状況に直結する重要なデータを扱うため、入力ミスや計算間違いが重大な問題につながる可能性があります。手作業による処理では疲労や集中力の低下により、どうしてもヒューマンエラーが発生しやすくなるでしょう。

RPAは事前に設定されたルールに従って正確に動作するため、転記ミス、計算間違い、処理の漏れなどを削減できます。特に入金消込業務においては、金額や取引先の照合ミスが売掛金管理に重大な影響を与えるため、RPAによる正確な処理が効果的です。

③大量データの高速処理と処理能力向上が実現できる

経理業務では月末の売上データ集計、年末調整の従業員データ処理、決算期の膨大な取引データ分析など、大量のデータを短時間で処理する必要があります。人間による手作業では処理能力に限界があり、特に繁忙期には残業や人員の追加投入が必要になることも少なくありません。

RPAは人間の処理速度を上回る高速処理が可能で、数千件から数万件のデータでも短時間で正確に処理できるでしょう。また、複数のロボットを並行稼働させることで、さらなる処理能力の向上も実現可能です。

④月次決算の早期化と業務標準化が可能になる

月次決算の早期化は多くの企業が抱える課題であり、RPAはこの課題解決に大きな効果を発揮します。従来は各担当者が個別の手順で行っていた仕訳入力、残高照合、試算表作成などの作業を自動化・標準化することで、決算プロセス全体のスピードアップが実現できるでしょう。

RPAにより売上計上、費用処理、減価償却計算などの定型的な決算仕訳を自動生成し、各勘定科目の残高照合も自動実行できるため、決算作業にかかる時間を短縮できます。また、すべての処理が標準化されたロボットによって実行されるため、属人化を解消し、一貫した品質での決算業務が可能になります。

⑤経理担当者の戦略的業務への集中ができる

RPAによる定型業務の自動化により、経理担当者は単純作業から解放され、より戦略的で付加価値の高い業務に時間とエネルギーを集中できるようになるでしょう。

これにより経理部門は単なる記帳部門から、企業の成長を支える戦略的パートナーとしての役割を果たせるようになります。また、より高度な財務業務により多くの時間を割けるため、経営層への提案力や意思決定力も向上します。RPAが担う業務の正確性と効率性により、経理担当者はデータ分析に基づく経営改善提案や、リスク管理の強化など、より専門性の高い業務に集中できる環境が整うでしょう。

RPAで自動化できる経理業務

経理業務の中には多くの定型的で反復性の高い作業が含まれており、これらはRPAによる自動化に最適な業務領域です。請求書処理、仕訳入力など、経理特有の作業を自動化することで、業務の効率化と品質向上が期待できます。

人的ミスの削減、処理時間の短縮、コスト削減効果も見込め、経理担当者はより付加価値の高い分析業務や戦略的業務に集中できるようになるでしょう。ここでは実際にRPAで自動化できる代表的な経理業務について、具体的な活用方法とその効果を詳しく解説します。

データ入力・転記作業

経理業務の基盤となるデータ入力・転記作業は、RPAによる自動化効果が高い業務の一つです。請求書や領収書の情報を会計システムに入力する作業、銀行取引明細の会計システムへの取り込み作業などを自動化できます。

従来は担当者が目視で確認しながら手作業で入力していた作業を、RPAが正確かつ高速で処理することで、作業時間の短縮とヒューマンエラーの削減が実現されるでしょう。また、複数の異なるフォーマットのデータを統一形式に変換・整理する作業なども自動化可能です。

OCR技術と組み合わせることで、紙の帳票からデータを読み取って直接システムに入力できるため、ペーパーレス化と業務効率化を同時に実現できます。

入金消込・売掛金管理

入金消込業務は経理部門の重要な業務でありながら、照合作業が複雑で時間のかかる作業として知られています。RPAを活用することで、銀行口座の入金データと売掛金台帳を自動照合し、一致するものを自動で消込処理することが可能になります。

顧客名や金額、入金日などの条件に基づいて自動マッチングを行い、完全一致するデータは即座に消込処理を実行できるでしょう。また、部分入金などの複雑なケースについても、事前に設定したルールに従って自動処理が可能です。

さらに、未収金レポートの定期出力なども自動化できます。これにより、売掛金の回収状況をリアルタイムで把握でき、キャッシュフロー管理の精度向上と債権管理の強化が実現されます。

請求書処理・支払業務

請求書処理と支払業務は経理部門の中核的な業務であり、RPAによる自動化により効率化が実現できます。取引先から受領した請求書データを会計システムに自動入力し、承認ワークフローに従った自動回付処理が可能になります。請求書の金額、支払期日、取引先情報などを自動で読み取り、適切な勘定科目への仕訳計上まで一貫して処理できるでしょう。

また、支払予定表の自動作成、支払承認後の銀行システムへの振込データ作成、支払完了後の買掛金消込処理なども自動化の対象となります。さらに、支払期日の管理と期日前アラート機能により、支払漏れや遅延を防止できるため、取引先との良好な関係維持にも寄与します。

帳票作成・レポート出力

経理部門では月次試算表、貸借対照表、損益計算書など多様な帳票・レポートを定期的に作成する必要があります。RPAを活用することで、これらの帳票作成業務を自動化し、正確で統一されたフォーマットでの出力が可能になるでしょう。

会計システムから必要なデータを自動抽出し、あらかじめ設定されたテンプレートに反映させることで、月次決算資料や管理会計レポートを迅速に作成できます。また、部門別損益計算書、プロジェクト別収支報告書、予算実績対比表などの管理会計資料も自動生成が可能です。

さらに、経営層向けのダッシュボード用データの準備、監査法人向け資料の作成、税務申告書の基礎データ作成なども自動化できるため、報告業務にかかる工数を削減できます。

経費精算・出張費精算

経費精算・出張費精算業務は従業員からの申請件数が多く、承認・チェック・支払処理に多大な工数を要する業務ですが、RPAにより効率化が可能です。従業員が提出した経費精算書のデータを自動読み取りし、会社の経費規程に基づく自動チェック機能により、規程違反や計算ミスを自動検出できます。

交通費の自動計算、宿泊費の上限チェック、領収書の金額照合なども自動実行でき、承認者の確認作業を軽減できるでしょう。また、承認済みの経費データを給与システムに自動連携し、次回給与での精算処理や銀行振込処理まで一貫して自動化することも可能です。

出張費精算では、出張申請時の予算との照合、実績との差異分析、部門別・プロジェクト別の出張費集計なども自動処理できます。

経理DXでRPAを活用した成功事例3選

経理業務のDX推進において、RPAはすでに多くの企業で実用化され、顕著な成果を上げています。メール送信業務の自動化による数千時間の削減、データ入力作業の時間短縮、人とロボットの役割分担による効率的なハイブリッド運用など、様々な経理業務でRPAが活躍しています。

ここでは実際にRPAを経理・管理業務に導入し、業務効率化と品質向上を実現した代表的な企業3社の成功事例を詳しくご紹介します。

事例①株式会社KSK｜RPAによるメール対応の自動化を実現

株式会社KSKは、半導体および半導体組み込みシステムの開発を行うIT企業です。同社では、管理本部でRPAツールの運用を開始し、業務品質の向上を目指しました。

同社が直面していた課題は、経理・会計担当が毎月の締め時期に多くの顧客や協力会社に見積書、請求書などをメールで送信する際の膨大な確認作業です。従来は誤送信を防ぐために三重の確認をしており、担当者に大きなプレッシャーがかかっていました。

そこで送信メールを自動作成するロボットを開発しました。担当者が必要情報をExcelでリスト化すると、ロボットがOutlookで膨大な数の送信メールを自動作成できます。

これにより、メール確認を行うスタッフを3人から1人に削減でき、メール送信前の確認作業の手間と時間を約2,500時間削減することに成功しました。

出典参照：WinActor®導入事例【株式会社KSK】ミスの許されない業務にロボットを適用、正確で迅速な処理により、累計10,000時間超の業務効率化と、従業員のプレッシャー軽減に成功｜株式会社NTTデータグループ

​​事例②三井物産株式会社｜年間130時間を要していた入力作業を30時間に短縮

三井物産株式会社は、金属・機械・インフラ・化学品・エネルギー・生活産業・次世代・機能推進という6つの分野を中心とした多角的にビジネス展開する総合商社です。同社では「攻めのIT経営」を推進する中で、社内に数多く存在する定型作業の効率化を図るべくRPAに注目。2017年1月に「WinActor」の導入トライアルを開始しました。

特に課題となっていたのは、ある取引先メーカーのWebシステムに対する単価訂正業務です。半年に一度発生するこの作業は明細数が膨大なため約7人体制で対応していました。従来は入力ミスの多発、時間を要する確認作業、Webシステムの不具合による作業担当者の精神的負担が大きな問題でした。

しかし、WinActorの導入により、年間130時間を要していた入力作業をわずか30時間にまで短縮することに成功しました。

出典参照：WinActor®導入事例【三井物産株式会社】入力作業が年間130時間から30時間に短縮　定型作業のRPA化で”攻めのIT経営”を実践｜株式会社NTTデータグループ

事例③東京ガス株式会社｜人とロボットの役割を明確化し、作業を分担

東京ガス株式会社は、5カ年中期計画の一環として「ITを活用した業務効率の向上」を掲げています。短期間で導入効果を実感できるソリューションとしてRPAに着目し、法人営業部門の約900人を対象にWinActorを導入しました。フロント・ミドル・バックオフィスの各業務でRPA化を推進しています。

代表的な成功事例として、高圧電力の新規申込業務では、複数の社内システムへの契約内容登録作業において、人とロボットの役割を明確に分担するハイブリッド運用を実現しました。具体的には、担当者がまず紙の申込書からExcelファイルに契約内容を集約し、その後WinActorが集約されたデータを各社内システムに自動投入する仕組みを構築しました。この分担により、対象業務全体の約70％の自動化に成功しています。

出典参照：WinActor®導入事例【東京ガス株式会社】「東京ガス」様×「WinActor」＝「業務改革の源泉」｜株式会社NTTデータグループ

経理DX化を実現させるためのRPA導入ステップ

経理業務におけるRPA導入を成功させるためには、計画的で段階的なアプローチが不可欠です。経理業務の特性である正確性の要求、法令遵守の必要性、月次決算などの厳格な期限管理を考慮した上で、適切な導入計画を策定する必要があります。

また、既存システムとの連携性、セキュリティ要件、内部統制への影響、監査証跡の確保といった経理特有の課題にも対応しなければなりません。

ここでは経理DXを実現するためのRPA導入における4つのステップを具体的に解説します。

ステップ1：業務プロセス分析と自動化対象の選定

経理DXにおけるRPA導入の第一歩は、経理部門の現状業務を詳細に分析し、自動化に適した業務を選定することです。請求書処理、入金管理、月次決算、年次決算など各業務プロセスを可視化し、作業頻度、処理時間、エラー発生率、属人化の程度などを定量的に把握します。自動化対象として優先すべきは、反復性が高く、ルールが明確で、例外処理が少ない業務です。

例えば、毎日の売上データの入力、銀行データの取り込み、定型的な仕訳処理、帳票の自動生成などが該当するでしょう。また、現在発生している課題（処理遅延、計算ミス、二重入力、確認作業の負荷など）を明確にし、ROI（投資対効果）の観点から優先順位を設定すると効率的です。

ステップ2：RPAツール選定と要件定義

業務分析の結果を基に、経理業務に最適なRPAツールの選定と詳細な要件定義を実施します。ツール選定では、以下の点を総合的に評価しましょう。

• 機能面
• 操作性
• セキュリティ
• コスト

経理業務では個人情報や機密性の高い財務データを扱うため、強固なセキュリティ機能とアクセス制御が特に重要な選定基準となるでしょう。

また、月次決算や年次決算における処理スケジュールとの整合性、税制改正や会計基準変更への対応可能性も考慮した上で設計することで、長期的に安定したRPA運用が可能になります。複数ツールの比較検討と実業務でのトライアル実施により、自社に合った最適な選択を行うことが推奨されます。

ステップ3：スモールスタートでの試行導入

選定したRPAツールを用いて、限定的な業務範囲でスモールスタートによる試行導入を実施します。最初は比較的シンプルで自動化効果が見込みやすい業務から、少数の担当者で試験運用を開始するのが良いでしょう。

経理業務の特性上、処理の正確性が最優先されるため、十分なテスト期間を設けて検証し、手作業での結果と自動処理結果の照合を徹底的に実施します。試行導入期間中は、処理時間の短縮効果、エラー発生率の変化、月末処理における業務負荷軽減度などを定量的に測定し、導入前に設定したKPIとの比較検証を行います。

また、既存の会計システムや基幹システムとの連携状況、月次決算スケジュールへの影響、監査証跡の出力状況なども確認しましょう。

ステップ4：効果検証と全社展開

試行導入で得られた成果と知見を基に、効果を検証した上で段階的な全社展開を実現します。まず、試行導入期間中に蓄積されたデータを分析し、定量的効果と定性的効果を総合的に評価します。

効果が確認された業務については、類似の他業務へと自動化範囲を拡大し、入金消込、請求書処理、経費精算など、より複雑で影響範囲の大きい業務へと段階的に適用していきましょう。全社展開では、経理部門以外の関連部門との連携も視野に入れ、部門横断的なプロセス自動化を推進すると効果的です。また、RPA運用体制の本格構築として、システム管理者の育成、運用マニュアルの整備、定期的なメンテナンス体制の確立、セキュリティ監査の実施などを行いましょう。

RPA導入をする際の3つの注意点と対策

経理業務へのRPA導入は業務効率化に寄与する一方で、適切に対処すべき重要な注意点も存在します。特に経理業務は企業の財務情報や機密データを扱うため、技術的な側面だけでなく、業務設計やセキュリティ、システム連携の観点から包括的な対策が求められます。

加えて、法令遵守体制の確保といった経理固有のリスクにも十分配慮しなければなりません。ここでは経理DXにおけるRPA導入で特に注意すべき3つのポイントとその対策について詳しく解説します。

①すべての業務を自動化しようとしない

RPA導入時によくある失敗として、すべての経理業務を自動化しようとしてしまうケースがあります。しかし、人間の判断が必要な業務、例外処理が多い業務、頻繁に仕様変更が発生する業務などは、RPAに適さない場合が多いでしょう。

例えば、複雑な契約条件の解釈、イレギュラーな取引の会計処理、監査対応における質疑応答などは人間が行うべき業務です。重要なのは「できること」と「できないこと」の境界線を明確にし、人間とRPAの役割分担を適切に設計することです。

②既存システムとの連携を慎重に検討する

経理部門では会計システム、販売管理システム、給与システム、銀行システムなど複数のシステムが稼働しており、RPAとこれらの既存システムとの連携には慎重な検討が必要です。システム間のデータ形式の違い、処理能力の制約などにより、データの不整合や処理遅延の発生リスクがあるため、詳細な連携設計と十分なテストが不可欠となります。

特に会計システムのバージョンアップや保守作業時にRPAの動作に影響を及ぼす可能性があるため、システム管理部門との密接な連携体制を構築することが重要です。

③セキュリティ対策とアクセス権管理を徹底する

経理業務では企業の財務情報、取引先情報など極めて機密性の高い情報を扱うため、RPAシステムにおけるセキュリティ対策とアクセス権管理は最重要課題となります。個人情報保護法、金融商品取引法などの法令遵守はもちろん、内部統制報告制度への対応も含めた包括的なセキュリティ体制の構築が必要です。

具体的には、RPAが処理するデータの暗号化、定期的なセキュリティ監査の実施などにより、不正アクセスや情報漏えいのリスクを最小限に抑える必要があるでしょう。また、多要素認証の導入、特権アカウントの適切な管理などにより、内部不正のリスクも軽減できます。

まとめ｜RPAで経理DXを成功させ業務効率を最大化しよう

経理DXにおけるRPA活用は、手作業中心の定型業務を自動化し、ヒューマンエラーの削減と処理速度の向上を同時に実現する効率的な手段です。データ入力、入金消込、請求書処理、帳票作成、経費精算など幅広い業務領域で自動化効果が期待でき、月次決算の早期化と経理担当者の戦略的業務への集中を可能にするでしょう。

本記事で紹介した事例や導入ステップを参考に、自社の経理業務特性に応じたRPA活用戦略を検討し、経理DXの推進により組織全体の競争力向上を実現してください。