バックオフィスDXにセキュリティは必要?基本の対策やステップを解説
バックオフィス
総務業務に追われて、毎日の書類処理や承認作業が思ったより時間がかかってしまうと感じていませんか。業務が複雑化すると、無駄な手間やミスも増え、効率化が課題になることが多いです。
総務DXを活用すれば、業務の手順を整理し、適切なツールを導入することで、日常業務の時間を大幅に短縮できます。
例えば、DX推進で業務時間を削減できたと回答した人事・総務担当者の半数以上が、毎月合計で12時間以上の時間削減を実感しています。特に「100時間以上」の削減を報告した回答者も6.7%存在します。
出典参照:DX推進による業務時間の削減は月12時間以上が約6割―駅すぱあと調べ|HRzine
この記事では、総務DXで業務効率化を進めるための具体的な5つのステップを紹介します。
内容としては、現状の課題洗い出しから、効果が出やすい業務の優先順位付け、ツール選定、社内教育、全社展開まで、実務で使える順序立てた手法をわかりやすく解説します。
この記事を読むことで、無駄な作業を減らし、総務業務の負担を軽減する方法が理解でき、導入後にスムーズに運用できる流れがつかめます。総務担当者や管理職、業務効率化を検討している企業の方に特に参考になる内容です。

総務業務は会社全体を支える重要な役割を担っていますが、業務の範囲が広く、ルーチン作業や調整業務も多いため、効率が下がりやすい傾向があります。ここでは、総務業務が非効率になりやすい具体的な理由を整理します。
総務部門は、備品管理や契約書管理、文書整理、受付や電話対応、福利厚生の手続き、社内イベントの運営など、幅広い業務を担当しています。
専門的な知識が必要な作業もあれば、誰でも対応できる雑務もあり、作業の内容によって効率は大きく変わります。
さらに、トラブル対応や突発的な依頼が頻繁に入るため、計画していた業務が中断されることも多く、全体の作業効率を低下させます。
たとえば、急な取引先からの問い合わせや社内でのトラブル発生時には、日常的な書類作業や承認作業が後回しになることが少なくありません。
総務業務の多くは、紙での書類管理や手作業でおこなわれています。稟議書や契約書、請求書などを印刷し、押印、ファイリング、郵送する作業にはかなりの時間と手間がかかります。
情報共有も口頭やメールで行われることが多く、必要な情報を探す作業に時間が取られます。
加えて、申請書を紙で提出し、それをExcelなどに再入力する二重作業が発生することもあり、作業効率を大きく下げます。
書類や申請のフォーマットが統一されていない場合は、修正や確認作業も増え、担当者の負担がさらに増すこともあります。
総務業務には、毎日・毎週・毎月決まったサイクルで発生する定型業務が多く含まれます。たとえば、備品の在庫確認、郵便物の仕分け、電話や来客対応などが毎日発生します。
また、給与計算や社内書類の更新、定期報告書の作成など、月次や年次で決まって行う業務もあり、時間が長くなりがちです。
加えて、社内外からの問い合わせ対応は予測が難しく、他の業務を中断して対応する必要があります。問い合わせの内容によっては、複数の部署と調整が必要になる場合もあり、ルーチン作業以外の時間も奪われます。
総務部門は特定の部署だけでなく、会社全体に関わる業務を担っています。全従業員に関連する手続きや通知、アンケートの実施など、多人数を相手にする業務が多く、情報収集や連絡に多くの時間を要します。
さらに、備品購入や社内イベントの企画などでは、他部署との調整や承認を得る必要があり、合意形成に時間がかかります。
特に大人数の従業員が関わるプロジェクトでは、スケジュール調整や承認フローの確認だけで数日から数週間かかることもあり、効率化の妨げになります。
総務業務は属人化しやすく、特定の担当者しか業務の進め方を知らないことがあります。担当者が不在の場合、作業が滞る原因になります。
営業のように数字で成果を示すことが難しく、効率化や改善の効果が目に見えにくい点も問題です。
作業の手順や必要な確認事項が文書化されていない場合、他の担当者が引き継ぐ際に迷いや手戻りが発生しやすく、業務全体の効率を下げます。
また、属人化した業務では改善案を出しても評価しにくく、改善の優先度が低く見られることもあります。

総務DXとは、総務部門の業務をデジタル技術で効率化し、手作業や紙ベースの作業を減らして全体の業務効率を高める取り組みです。
総務DXでは、申請や承認、文書管理、データ入力といった定型作業をオンライン化することで、作業の時間を短縮できるほか、情報の一元管理が可能になります。総務部門は日常の雑務に追われるのではなく、より戦略的な業務や従業員のサポートに注力できるようになります。
さらに、業務プロセスの標準化や自動化によって、属人化を防ぎつつ、会社全体での情報共有や意思決定がスムーズになる点も特徴です。

総務DXを導入すると、総務業務の効率化やコスト削減だけでなく、社員の働き方や業務全体の品質向上にもつながります。デジタル技術を活用して業務をオンライン化・自動化することで、日常の雑務を減らし、戦略的な業務に集中できる環境を整えられます。
総務DXを導入すると、申請や承認、データ入力などの定型作業をシステムで自動化できます。これにより、手作業にかかる時間が大幅に削減されます。
たとえば、紙で行っていた稟議書や契約書の承認をオンライン上で完結させることが可能です。また、データの入力や集計も自動化されるため、担当者が繰り返し行っていた作業から解放され、より付加価値の高い業務に集中できるようになります。
作業の効率化はミスの削減にもつながり、業務全体の品質向上にも寄与します。
総務DXを活用することで、紙や印刷費、郵送費などの直接的なコストを削減できます。契約書や申請書を電子化することで、コピーや郵送の手間もなくなります。
経済産業省の調査によれば、オフィス環境の改善により、紙消費量が39%削減された事例もあります。
さらに、業務効率が向上することで残業が減り、人件費を最適化することも可能です。たとえば、定型作業に費やしていた時間を削減できれば、繁忙期でも人員を増やす必要が少なくなり、結果としてコスト全体を抑えられます。
出典参照:デジタル行政に対応した本省庁舎執務環境整備に関する調査事業|経済産業省
総務DXでは、申請・承認業務や文書管理をオンラインで行えるようになります。そのため、社員はオフィスに縛られずに業務を進められます。
テレワークやリモートワークを取り入れる際にも、必要な書類や情報にいつでもアクセスできるため、出社の有無に関わらず業務を滞らせることがありません。
また、働く場所を選べることで、社員のワークライフバランス向上や業務満足度の向上にもつながります。
業務プロセスをシステムに組み込むことで、特定の担当者しか理解していない作業を社内で共有できます。その結果、担当者が不在でも業務を止めずに進めることが可能です。
承認や処理の履歴がデジタル上に残るため、内部統制の強化やコンプライアンスの遵守にも役立ちます。担当者依存のリスクを減らし、会社全体で安定した業務運営が可能になります。
総務DXにより、総務業務で生じるさまざまなデータをデジタル化して一元管理できます。経営層はリアルタイムで従業員状況や契約情報、コストなどを把握できるため、迅速かつ正確な意思決定が可能になります。
たとえば、出張費や福利厚生費のデータを即座に分析して予算配分を決定したり、人員配置の調整を短時間で判断したりすることが可能です。データを基にした意思決定は、経営のスピードと正確性を高めます。

総務部門には、日常的に発生する定型業務や手続きが多く存在します。総務DXを導入すると、申請・承認や契約、文書管理といった業務をデジタル化でき、作業時間を短縮しながらヒューマンエラーも減らせます。以下のような業務で効率化が期待できます。
総務部門で発生する経費精算や備品購入、稟議申請などは、従来紙やメールで処理されていました。ワークフローシステムを導入することで、申請から承認までオンライン上で完結し、承認の進捗状況も一目で確認できます。
承認待ちで発生する業務の停滞を減らせますし、書類紛失や二重入力のリスクも抑えられます。また、スマートフォンやタブレットからも操作できるため、外出先でも処理が可能です。
契約書の作成・送付・保管を電子契約システムに置き換えることで、印刷や郵送にかかる手間とコストを削減できます。印紙税も節約でき、契約内容の変更や更新もオンラインでスムーズにおこなえます。
さらに、契約履歴が自動で記録されるため、監査や確認作業の負担も減ります。契約先とのやり取りもリアルタイムで進められるため、業務全体のスピードが向上します。
契約書、請求書、人事関連の書類などをクラウド上に一元管理することで、必要な文書を素早く検索して共有できます。スキャンした書類はキーワード検索が可能になり、担当者不在でも情報が確認できます。
紙のファイリング作業や保管スペースの負担も減り、過去の資料を探す時間や紛失のリスクを抑えられます。クラウド管理により複数人が同時にアクセスできるため、社内連携もスムーズになります。
ICタグやQRコードを活用した資産管理システムを導入すると、備品の棚卸しや在庫確認が効率的におこなえます。手作業での管理に比べて紛失リスクが減り、貸出状況の履歴も自動で記録されます。
また、発注タイミングの自動通知や在庫状況のリアルタイム確認も可能になるため、無駄な発注や欠品による業務遅延を防げます。備品管理にかかる総務担当者の負担が大幅に軽減されます。
社員が取得した名刺情報をデータ化することで、社内での共有や活用が容易になります。名刺を手作業で入力したり、ファイルで管理したりする手間を省けます。検索機能を活用すれば、担当者が不在でも必要な連絡先情報をすぐに確認できます。
さらに、営業活動や顧客管理に名刺データを連携させることで、営業効率や社内コミュニケーションの質も向上します。
クラウドPBXや自動応答システムを導入することで、代表電話への対応を効率化できます。担当者不在時でも自動で伝言を記録したり、転送先を柔軟に変更したりできるため、電話対応の負担を軽減できます。
リモートワーク中でも通話内容を確認でき、顧客対応や社内連絡の遅延を防げます。さらに、通話履歴や録音データを管理できるため、情報の共有やトラブル防止にも役立ちます。

総務部門では、日々の申請・承認や契約、文書管理、備品管理など、定型的な業務が多く発生します。効率化を進めることで、作業時間の削減やヒューマンエラーの防止、部門全体の生産性向上が期待できます。
効率化を段階的に進めるためには、現状把握から目標設定、ツール選定、試験導入、全社展開までの手順を踏むことが重要です。以下のステップで取り組む方法があります。
総務業務を効率化するためには、まず現状の業務フローを正確に把握する必要があります。すべての業務をリストアップし、誰が、いつ、何を行っているかを文章や図で整理します。特に、手作業や紙での処理、同じデータの二重入力などの非効率な部分に注目することが重要です。
従業員へのヒアリングやアンケートも活用し、「処理に時間がかかりすぎる」「承認手順が複雑で遅延しやすい」といった具体的な課題を集めます。また、業務にかかる時間やコストを計測し、優先的に改善すべき業務を明確化します。
可視化の際は、フロー図やガントチャートなど視覚的に理解しやすい方法を用いると、課題抽出の精度が高まります。
現状分析で明らかになった課題を元に、達成したい目標を明確にします。数値で測れる目標を設定することで、効果を具体的に把握しやすくなります。
例えば、経費精算にかかる時間を半分に削減する、稟議の承認期間を3日から1日に短縮する、紙の書類使用を80%減らすなどです。
アサヒ飲料株式会社では、年間約1万件に上る稟議書関連業務の電子化を進めました。これにより、従来3週間から1ヶ月かかっていた稟議承認期間を平均7日間短縮し、年間4,000時間分の業務時間を削減しました。
目標設定の際は、業務の重要度や改善による効果の大きさを考慮して優先順位をつけます。手間が多く、多くの従業員が関わる業務から着手することで、改善効果を実感しやすくなります。また、KPIだけでなく、業務の質や従業員の負担軽減も目標に含めると、数値だけでなく組織全体の働きやすさを向上させることができます。
出典参照:稟議書の電子化で意思決定期間を短縮、4000時間分のコストを削減|キーマンズネット
目標を達成するためには、業務内容に合ったツールを選ぶことが重要です。例えば、経費精算はクラウド型システム、稟議や承認は電子ワークフローシステム、文書管理はクラウド型文書管理システムが効果的です。電話対応はクラウドPBXやチャットボット、備品管理はQRコードやICタグを用いた資産管理システムなども活用できます。
ツールの比較検討では、操作性、費用、導入後のサポート、セキュリティ要件などを確認します。無料トライアルやデモを利用し、実際の業務フローに合うかどうかを検証することも有効です。加えて、導入後の理想的な業務フロー(To-Be)を描き、現状と比較することで、ツールを活用した場合の改善効果を事前に把握できます。
全社導入前に、課題が明確な部署や新しいツールに慣れている社員がいる部門で試験的に導入します。パイロット導入により、実務での問題点や操作性の課題を早期に把握できます。
従業員への周知や研修も重要です。ツールの目的やメリットを丁寧に説明し、マニュアルや研修会で操作方法を共有します。一定期間運用した後、KPIを基に効果を測定し、従業員からの意見や改善点を反映させます。このプロセスを通して、導入の精度を高めることが可能です。
試験導入で得られた成果や知見を基に、成功事例を他部署にも水平展開します。効率化は一度取り組んだだけで終わるものではなく、技術や業務内容は変化し続けます。定期的に業務プロセスを見直し、さらに効率的な方法がないか検討し続けることが重要です。
また、導入したツールの使用状況や効果を定期的にチェックし、必要に応じて設定変更や追加機能の活用を行います。こうした継続的改善を行うことで、総務業務全体の生産性向上と従業員の負担軽減を長期的に維持できます。

総務DXを成功させるには、単にツールを導入するだけでなく、段階的に進め、社員の理解を得ながら定着させることが重要です。以下のステップで進めることが推奨されます。
総務業務の効率化を進めるためには、まず現状の業務内容を正確に把握する必要があります。業務の種類や担当者、処理にかかる時間を一覧化することで、無駄な作業や重複業務を明確にできます。
社員へのヒアリングやアンケートを行い、手間や時間がかかりすぎる業務、承認フローが長すぎる業務など、現場が抱える具体的な課題を抽出します。加えて、紙での書類管理や二重入力、通知漏れなど、業務効率を妨げる要因を数値や図で可視化すると、改善優先度の判断がしやすくなります。
総務DXでは、すべての業務を同時にデジタル化するのではなく、効果が出やすい業務から順に進めることが有効です。経費精算や申請承認、備品管理など、比較的簡単に効率化できる業務から着手すると、短期間で改善効果を実感できます。
段階的な導入は、現場の抵抗感を減らす効果もあります。最初に成功事例を作ることで、他部署への展開がスムーズになり、社員の理解や協力も得やすくなります。業務の優先順位は、時間がかかる業務や多くの人が関わる業務を基準に判断すると、全体の効率向上に直結します。
業務の効率化には、業務内容や規模に応じたツール選定が不可欠です。経費精算はクラウド型システム、承認やワークフローは電子稟議システム、文書管理はクラウド型のドキュメント管理システムが有効です。
ツール選定では、操作性、コスト、セキュリティ、サポート体制などを総合的に比較します。無料トライアルやデモを活用し、実際の業務で使用感を確認すると、導入後のトラブルを減らせます。さらに、ツール導入後の理想的な業務フローを事前に設計し、現状フローとの違いを把握すると、運用の課題を未然に防ぐことができます。
ツールを導入しただけでは効果は出ません。社員に導入の目的やメリットを伝え、操作方法を丁寧に教育することが重要です。マニュアル作成や研修会、操作動画の配布など、複数の方法でサポートすると習熟度が向上します。
新しいツールの定着には、定期的なフォローアップや質問受付も必要です。導入後に問題点が出た場合は、すぐに改善策を実施し、現場の意見を反映させることで、全社的にスムーズな移行が可能になります。教育とサポートを組み合わせることで、業務効率化の効果を最大化できます。

総務DXを進めるには、現状業務の課題を明確にし、効率化の目標を設定することが重要です。効果が出やすい業務から段階的に導入し、業務内容に適したツールを選ぶことで、作業時間の短縮やミスの減少が期待できます。
また、社内でツールの使い方を丁寧に周知し、パイロット導入で効果を測定した後、全社展開して継続的に改善する流れをつくることが、効率化を長期的に維持するポイントです。総務業務の負担を減らし、生産性向上につなげるために、5つのステップを順序立てて取り組むことが推奨されます。