プロトタイプ開発によってプロダクトが生み出された3つの事例を紹介
開発手法
アジャイル開発を外部委託する際の契約形態について詳しく解説します。準委任契約、請負契約、ラボ型契約、ハイブリッド契約の特徴と違いを理解し、自社のプロジェクトに最適な契約形態を選ぶための判断基準を紹介します。
・6万名以上のエンジニアネットワークを活用して課題を解決※
・貴社のDX戦略立案から実行・開発までワンストップで支援可能
※エンジニア数は2026年8月期 第1四半期決算説明資料に基づきます。
アジャイル開発を導入したいと考えているものの、社内リソースだけでは実現が難しいと感じていませんか。開発経験者の不足や、スクラムマスターの配置など、アジャイル開発には独特の体制が求められます。そのため、外部への委託を検討する企業も少なくありません。
しかし、外部委託を進める際には、適切な契約形態を選ぶことが重要になります。準委任契約や請負契約など、それぞれに特徴があり、プロジェクトの性質によって向き不向きが異なるためです。
本記事では、アジャイル開発を外部委託する際の代表的な契約形態とその違い、そして自社のプロジェクトに合った選び方について詳しく解説していきます。契約形態の特性を理解することで、開発をスムーズに進められるようになるでしょう。

アジャイル開発を社内で実施しようとすると、さまざまな負担が発生します。特に従来のウォーターフォール型開発を中心に行ってきた組織では、体制や文化の面で課題に直面しやすいでしょう。
人材の確保や育成、業務負荷の増加、そして組織全体の理解を得ることなど、乗り越えるべきハードルは少なくありません。こうした負担を理解したうえで、外部委託の検討を進めることが重要です。
アジャイル開発を推進するには、その手法に精通した人材が必要になります。しかし、スクラムやカンバンといったフレームワークを実践的に運用できるエンジニアやマネージャーは、市場においても希少な存在となっています。
社内で育成しようとすれば、研修プログラムの整備や外部講師の招聘、実践を通じた学習機会の提供など、時間とコストがかかるでしょう。加えて、育成期間中は生産性が一時的に低下する恐れもあります。
さらに、せっかく育成した人材が他社へ転職してしまうリスクも考慮しなければなりません。こうした人材面での投資とリスクが、アジャイル開発の内製化を難しくしている要因のひとつといえます。
アジャイル開発では、プロダクトオーナーやスクラムマスターといった専門的な役割が求められます。ただし、多くの企業では専任でこれらの役割を担う人材を配置することが難しく、既存の業務と兼任せざるを得ない状況になりがちです。
プロダクトオーナーは要件の優先順位付けやステークホルダーとの調整を担い、スクラムマスターはチームの円滑な運営をサポートします。これらの役割は片手間で行えるものではなく、十分な時間と集中力が必要になるでしょう。
兼任による負荷が続くと、本来の業務にも支障が出たり、アジャイル開発そのものの質が低下したりする恐れがあります。結果として、チーム全体のパフォーマンスが落ちてしまうケースも少なくありません。
アジャイル開発は、短い期間で開発とフィードバックを繰り返しながら、徐々にプロダクトを改善していく手法になります。そのため、最初から完璧な計画を立てるのではなく、変化に柔軟に対応することが前提となるでしょう。
しかし、従来のウォーターフォール型開発に慣れた組織では、この考え方がなかなか受け入れられないことがあります。経営層や関連部署からすると、明確な納期や成果物が見えにくく、不安を感じやすいためです。
また、予算管理の面でも、途中で仕様が変わることへの抵抗感が強い傾向にあります。こうした社内の理解不足や文化的な壁が、アジャイル開発の推進を妨げる要因となってしまうケースも多いのが現状です。
アジャイル開発を外部に委託する際には、いくつかの契約形態から選択することになります。それぞれの契約形態には異なる特徴があり、プロジェクトの性質や目的によって向き不向きが分かれるでしょう。
準委任契約、請負契約、ラボ型契約、ハイブリッド契約という主要な形態について、その内容と特性を理解しておくことが重要になります。
準委任契約は、アジャイル開発において最も多く採用される契約形態の1つです。この契約では、委託先の作業そのものに対して報酬を支払う仕組みとなっており、成果物の完成を前提としない点が特徴です。
柔軟性の高さから、変化に対応しながら開発を進めるアジャイル開発との親和性が高いとされています。
準委任契約では、開発チームが実際に稼働した時間や工数に応じて報酬が決まります。つまり、特定の成果物を完成させることではなく、業務遂行そのものが契約の対象となる仕組みです。
この形態により、開発途中で仕様変更が発生しても、契約を結び直す必要がありません。スプリントごとに優先順位を見直したり、新たな要件を追加したりしながら、継続的に開発を進められるでしょう。
ただし、稼働時間に応じた支払いとなるため、プロジェクト全体のコストが事前に確定しにくい側面もあります。定期的に進捗を確認しながら、予算管理を行っていく必要があるといえます。
アジャイル開発では、ユーザーのフィードバックや市場の変化に応じて、要件を柔軟に変更していくことが求められます。準委任契約であれば、こうした変更に対してもスムーズに対応しやすいでしょう。
スプリントレビューで得られた気づきをもとに、次のスプリントで開発する内容を調整することも容易になります。プロダクトバックログの優先順位を入れ替えたり、新たな機能を追加したりする際にも、契約上の障壁が少ない点がメリットです。
このように、変化を前提としたアジャイル開発の本質に合った契約形態といえます。ただし、クライアント側にも相応の関与が求められるため、プロダクトオーナーとしての役割をしっかり果たす必要があるでしょう。
準委任契約は、アジャイル開発の理念や進め方と非常に相性が良い契約形態といわれています。成果物の完成を約束するのではなく、開発プロセスそのものを支援してもらう形になるためです。
スクラムやカンバンといったフレームワークを活用しながら、短いサイクルで開発と検証を繰り返すアジャイル開発において、この柔軟性は重要な要素になります。固定的な契約に縛られることなく、プロジェクトの状況に応じた最適な判断を続けられるでしょう。
多くのアジャイル開発プロジェクトで準委任契約が選ばれている背景には、こうした適合性の高さがあります。ただし、委託先との信頼関係や、適切なコミュニケーションが前提となる点には注意が必要です。
請負契約は、従来型の開発プロジェクトで広く用いられてきた契約形態です。成果物の完成と納期が明確に定義されており、その達成に対して報酬が支払われる仕組みです。
ウォーターフォール型開発との親和性が高い一方で、アジャイル開発においては柔軟性の面で課題が生じることもあるでしょう。
請負契約では、契約時点で成果物の仕様と納期を明確に決めることになります。委託先は、その仕様に基づいた成果物を期日までに完成させる責任を負う形です。
この明確性により、プロジェクトのゴールが具体的になり、予算も事前に確定しやすいというメリットがあります。経営層や関係部署への説明もしやすく、承認を得やすいでしょう。
ただし、アジャイル開発のように途中で要件を変更していくスタイルとは相性が良くありません。仕様が固まっていない段階で契約を結ぶと、後々トラブルになる可能性もあるため注意が必要になります。
請負契約では、当初定めた仕様から変更が生じた場合、追加の契約や費用が発生することが一般的です。アジャイル開発のように、開発途中で要件を見直すことを前提とした進め方では、この点が大きな制約となりやすいでしょう。
スプリントごとにフィードバックを反映させたいと考えても、契約上の制限により柔軟な対応が難しくなります。変更のたびに契約を見直したり、追加費用の交渉をしたりする必要が生じるため、開発のスピードが落ちてしまう恐れもあるでしょう。
結果として、本来のアジャイル開発が持つ機動性が損なわれ、プロジェクトの価値創出にも影響が出る場合があります。事前に仕様を十分に固められない状況では、避けた方が無難な契約形態といえます。
請負契約を採用すると、実質的にウォーターフォール型開発に近い進め方になってしまうケースが多くなります。成果物と納期が固定されているため、最初に詳細な要件定義を行い、それに基づいて開発を進める形になるためです。
この進め方では、開発途中でのフィードバックや軌道修正が難しくなります。アジャイル開発の利点である柔軟性や迅速な対応が活かせず、形だけのアジャイルという状態に陥りやすいでしょう。
また、成果物の完成責任が委託先にあるため、クライアント側の関与が薄くなる傾向もあります。結果として、ユーザーのニーズを反映したプロダクトを作りにくくなる恐れもあるため、契約形態の選択には慎重な判断が求められます。
ラボ型契約は、一定期間にわたって専属の開発チームを確保する契約形態です。準委任契約の一種とも捉えられますが、より長期的な関係性を前提としている点が特徴です。
継続的な開発や改善を行うプロジェクトに適しており、社内チームに近い形で運用できるメリットがあります。
ラボ型契約では、月単位や年単位といった一定期間、決まった人数の開発チームを専属で確保します。チーム全体で契約するため、個別のタスクごとに発注や調整を行う必要がありません。
この形態により、安定した開発体制を維持しやすくなるでしょう。エンジニアがプロジェクトの背景や仕様を深く理解した状態で開発に取り組めるため、コミュニケーションコストも下がります。
また、スプリントごとに開発する内容を柔軟に調整できる点も特徴です。市場の変化やユーザーのフィードバックに応じて、優先順位を変えながら開発を進められるため、アジャイル開発との相性も良いといえます。
ラボ型契約は、短期的な開発よりも、中長期にわたってプロダクトを育てていくケースに適しています。初期開発が完了した後も、継続的に機能追加や改善を行っていく必要があるプロダクトに向いているでしょう。
専属チームとして関わり続けることで、プロダクトへの理解が深まり、質の高い提案や改善が期待できます。また、長期的な関係性により、チーム間の信頼関係も構築されやすくなるでしょう。
サービスの成長に合わせて開発を続けたい場合や、ユーザーの声を取り入れながら改善を重ねたい場合には、この契約形態が有効な選択肢となります。安定した体制のもとで、着実にプロダクトを進化させられるでしょう。
ラボ型契約では、委託先のチームが社内チームに近い形で活動します。そのため、開発のノウハウやプロダクトに関する知見が、プロジェクトを通じて自社にも蓄積されやすいでしょう。
定期的なミーティングやレビューを通じて、開発プロセスや技術的な知識を共有する機会が増えます。社内メンバーがアジャイル開発の進め方を学ぶ場としても機能するため、将来的な内製化を見据えた準備にもなるでしょう。
また、ビジネス側の要望と技術的な実現方法のすり合わせが日常的に行われることで、プロダクト開発に対する理解が組織全体で深まります。外部リソースを活用しながらも、自社の開発力を高められる点が、ラボ型契約の魅力といえます。
ハイブリッド契約は、複数の契約形態を組み合わせたアプローチになります。
プロジェクトのフェーズや内容に応じて、請負契約と準委任契約を使い分けることで、それぞれのメリットを活かせる点が特徴です。柔軟性とコスト管理のバランスを取りたい場合に適した選択肢といえるでしょう。
ハイブリッド契約では、プロジェクトの性質に合わせて契約形態を選択します。例えば、要件が固まっている部分は請負契約で対応し、変更が見込まれる部分は準委任契約で進めるといった使い分けが考えられるでしょう。
この柔軟性により、プロジェクト全体のリスクを分散させられます。固定部分のコストを確定させつつ、変動要素には柔軟に対応できる体制を整えられるためです。
また、委託先との交渉においても、双方にとって受け入れやすい条件を設定しやすくなります。プロジェクトの特性を考慮した最適な契約設計が行えるため、より実態に即した開発体制を構築できるでしょう。
ハイブリッド契約は、プロジェクトのフェーズによって契約を切り替える際にも有効です。初期の要件定義や設計フェーズでは請負契約を活用し、その後の開発フェーズでは準委任契約に移行するといった形になります。
初期段階で基本的な方向性を固めることで、プロジェクトの土台を安定させられるでしょう。一方、開発段階では市場の変化やユーザーの反応を見ながら柔軟に対応できる体制を整えられます。
このようなフェーズ分けにより、それぞれの段階で最適なアプローチを選択できます。プロジェクトの進行に合わせて、契約形態を見直していくことで、リスクを抑えながら効果的に開発を進められるでしょう。
ハイブリッド契約では、コスト管理の面でもメリットがあります。請負契約の部分では費用が事前に確定するため、予算計画が立てやすくなるでしょう。一方、準委任契約の部分では、必要に応じて柔軟に対応できます。
この組み合わせにより、予算の枠組みを守りつつ、開発の質を高められる体制を作れます。固定費と変動費をバランス良く配置することで、経営層への説明もしやすくなるでしょう。
また、プロジェクトの進捗に応じて契約の比率を調整することも考えられます。状況に合わせた最適なコスト配分を実現できるため、効率的なプロジェクト運営が期待できます。
適切な契約形態を選ぶには、プロジェクトの特性や自社の状況を多角的に評価する必要があります。要件の明確さ、開発期間、社内体制、コスト管理の方針、そして将来的な展望など、さまざまな観点から判断することが重要です。
これらの基準を総合的に検討することで、プロジェクトに最適な契約形態が見えてくるでしょう。
プロジェクト開始時点で要件がどの程度固まっているかは、契約形態を選ぶうえで重要な判断材料になります。仕様が明確で変更の余地が少ない場合は、請負契約でも問題なく進められるでしょう。
一方、新規事業やユーザーの反応を見ながら開発を進める場合は、要件変更が頻繁に発生します。このような状況では、準委任契約やラボ型契約の方が適しているといえるでしょう。
また、市場環境の変化スピードも考慮すべき要素になります。競合の動向や技術トレンドに応じて、柔軟に方向転換する必要があるプロジェクトでは、変更に強い契約形態を選ぶことが賢明です。
開発期間が短期間に限定されるのか、それとも中長期にわたって継続するのかも、契約形態の選択に影響します。短期的なプロジェクトであれば、請負契約でゴールを明確にして進める方法も考えられるでしょう。
しかし、サービスのローンチ後も継続的に機能追加や改善を行う計画がある場合は、ラボ型契約が適しています。長期的な関係性を築くことで、より深い協力体制を構築できるためです。
また、将来的な展開を見据えた場合、初期はハイブリッド契約で始め、状況に応じて契約形態を切り替えていく選択肢もあります。プロジェクトの成長段階に合わせた柔軟な対応が、成功のカギとなるでしょう。
アジャイル開発を外部委託する際、社内にプロダクトオーナーとしての役割を果たせる人材がいるかどうかは重要な要素です。プロダクトオーナーは、要件の優先順位付けや意思決定を担う存在です。
この機能が社内に存在しない場合、準委任契約やラボ型契約を選んでも、十分な効果を発揮できない恐れがあります。委託先と密に連携しながら開発を進めるには、クライアント側の主体的な関与が不可欠だからです。
逆に、プロダクトオーナー機能が弱い場合は、請負契約で明確なゴールを設定し、委託先に任せる形の方が現実的かもしれません。自社の体制を踏まえた契約形態の選択が求められます。
予算管理を厳密に行いたい場合と、柔軟性を優先したい場合では、選ぶべき契約形態が異なります。コストの予見性を重視するなら、請負契約やハイブリッド契約の固定部分を活用するのが良いでしょう。
一方、市場の変化に素早く対応することを優先するなら、準委任契約やラボ型契約が適しています。ただし、この場合は定期的なコストレビューを行い、予算の範囲内で開発が進んでいるか確認する必要があるでしょう。
どちらを重視するかは、プロジェクトの性質や企業の方針によって変わります。自社にとって何が最も重要かを明確にしたうえで、契約形態を決定することが重要です。
外部委託を一時的な措置と捉えるのか、それとも長期的なパートナーシップと考えるのかによっても、契約の選び方は変わります。将来的に自社で開発を行えるようになることを目指すなら、ラボ型契約が有効でしょう。
委託先のチームと密に連携することで、開発プロセスや技術的な知見を吸収できます。社内メンバーが実践を通じて学ぶ機会を得られるため、段階的な内製化への道筋を描きやすくなるでしょう。
一方、継続的に外部リソースを活用する前提であれば、安定した協力関係を築ける契約形態を選ぶことが重要になります。自社の将来像を見据えた戦略的な判断が求められます。

アジャイル開発を外部委託する際には、準委任契約、請負契約、ラボ型契約、ハイブリッド契約といった選択肢があり、それぞれに特徴があります。準委任契約は柔軟性が高くアジャイル開発との相性が良い一方、請負契約は成果物と納期が明確になる代わりに変更への対応が難しくなるでしょう。
適切な契約形態の選択は、プロジェクトの成否を左右する重要な要素になります。各契約形態の特性を理解し、自社の状況に最も適した選択を行うことで、アジャイル開発の価値を最大限に引き出しましょう。
株式会社TWOSTONE&Sonsグループでは
60,000人を超える
人材にご登録いただいており、
ITコンサルタント、エンジニア、マーケターを中心に幅広いご支援が可能です。
豊富な人材データベースと創業から培ってきた豊富な実績で貴社のIT/DX関連の課題を解決いたします。
幅広い支援が可能ですので、
ぜひお気軽にご相談ください!