Notionの情報一元管理を自動化!方法や活用術を解説
全般
iPaaSによるデータ連携は、業務効率化と迅速な経営判断に不可欠です。iPaaS導入でバックオフィス業務の負担を軽減できます。この記事では、iPaaSが解決する課題、導入メリット、成功事例、そして導入時のポイントを解説します。
企業がバックオフィス業務の効率化を進めるにあたり、重要になっているのがデータ連携です。複数のデータ連携を行う際、従業員が手作業で進めるとミスにつながりかねません。
複数のシステム間でのデータ交換を自動化するiPaaS(Integration Platform as a Service)は、業務をスムーズに進め、ヒューマンエラーの削減や意思決定の迅速化に有効です。
この記事では、iPaaSの導入がもたらすメリットを具体的な企業事例を交えて、データ連携の方法と成果を紹介します。iPaaSを導入して、業務の効率化と経営判断の質向上が可能になり、企業の競争力を高められるでしょう。

現代の企業は、さまざまなシステムやツールを活用して業務を進めるのが一般的です。これらのシステムは多岐にわたり、各部署ごとに異なるデータを取り扱っていますが、データが分断されたままで管理されている傾向にあります。
データが分断されていることが原因で業務の効率化や迅速な意思決定が妨げられてしまうでしょう。
このような課題を解決するために、データの連携が必要不可欠です。ここでは、データ連携が企業に求められる背景として、3つの理由を詳しく説明します。
現代の企業では、複数のクラウドサービスを使用してさまざまなデータを管理しています。
部門ごとに使用しているクラウドサービスの代表例は次のとおりです。
部門 | クラウドサービス |
|---|---|
営業部門 | CRMツール(営業支援ツール) |
マーケティング部門 | 広告配信プラットフォーム |
人事部門 | HRシステム(人事システム) |
これらのデータは一元管理されていないことが多く、異なるクラウドに散在している状態です。このような状況では、データの統合や分析に時間がかかり、必要な情報を見逃すリスクも生じます。
また、部門間での情報共有に遅れが発生しかねません。このような課題を解決するためには、クラウド間でのデータ連携を実現し、必要な情報を迅速に把握できるような体制づくりが求められます。
バックオフィス業務では、異なるシステム間でデータを手作業で転記することがよくあります。例えば、営業部門のデータを経理部門に手動で転送する、もしくはマーケティング活動の成果を管理ツールからエクセルにコピーして報告書を作成するといった作業です。
これらは時間がかかるうえにミスが発生しやすい作業です。ミスが発生した場合、修正作業にも時間が取られるため、より多くの工数がかかってしまうでしょう。
手作業でのデータ転記は工数を増加させ、担当者の負担が増え、コア業務に割く時間が少なくなります。また、従業員のモチベーション低下にもつながりかねません。
このような非効率な作業を減らすためには、データの自動連携を実現し、手作業の負担軽減が必要です。
企業は多くの業務をシステム化していますが、複数のシステムから必要なデータを手動で集める作業は煩雑で、時間がかかります。特に異なる部門からデータを収集する際には、それぞれのシステムにログインし、データを手動で引き出してまとめる作業が発生します。
この作業が続くと、業務が滞りがちになり、リアルタイムでのデータ分析や意思決定が遅れる原因になりかねません。
データ連携ツールを使うことで、各システムからのデータを自動的に収集し、一元管理が可能になります。その結果、業務プロセスの可視化と標準化が進み、人為的ミスを削減できるでしょう。結果として、従業員はデータ収集作業から解放され、より創造的なコア業務に集中できるため、組織全体における生産性の向上が期待できます。
バックオフィス業務を効率化するためのデータ連携ツールとして注目されているのが、iPaaS(Integration Platform as a Service)です。iPaaSは、複数のクラウドサービスを統合してデータ連携を自動化するためのプラットフォームです。導入すれば、企業のさまざまなシステム間でデータをシームレスにやり取りできるようになります。
ここでは、iPaaSの基本的な役割とその特徴を紹介します。
iPaaSは、さまざまなクラウドアプリやデータベースをつなぎ、データの自動連携を実現させるツールです。例えば、CRMツールやERP(財務管理システム)など、異なるシステム間にて手動でデータをやり取りしていた場合、iPaaSを導入すればこれらの作業の自動化が実現可能です。
データ連携が自動化されれば、情報の遅延や転記ミスを防ぎ、リアルタイムで必要なデータにアクセスできるようになります。iPaaSはクラウドベースで提供されるため、柔軟で拡張性があるツールです。そのため、企業の成長に合わせてシステムを簡単に拡張することが可能です。これにより、部門間の情報共有が円滑になり、ビジネスプロセスのボトルネックを解消します。
iPaaSは、多様なデータ形式を扱うことができ、クラウドサービス間でスムーズにデータをやり取り可能です。
企業でやり取りされているデータは以下のとおり構造化データ、非構造化データに分けられます。
データの種類 | 具体例 |
|---|---|
構造化データ | 顧客情報・売上データ・在庫データ |
非構造化データ | メール・文書・音声 |
構造化データは整理されており、集計や比較などが行いやすく、データの解析や分析に適したデータです。一方、非構造化データは構造化されていない、検索や集計、解析が難しいデータを指します。
iPaaSはこれらのデータを自動的に処理・変換し、必要なシステムに送信します。例えば、CRMシステムから収集した顧客データを経理システムに送信し、売上情報を自動的に反映させることが可能です。
iPaaSの導入により、業務の効率化やデータ管理の向上を実現できます。導入による具体的なメリットは以下のとおりです。
ここではiPaaSを導入するメリットについて、詳しく解説します。それぞれのメリットを把握すれば、iPaaS導入による効果を経営陣に説明しやすくなるでしょう。
バックオフィス業務において、データ入力作業は欠かせない工程です。従来、手動でのデータ入力が行われていましたが、この作業はヒューマンエラーのリスクにつながりかねません。誤ったデータが入力されると、その後の業務に大きな影響を与え、時間と労力を無駄にすることになります。
iPaaSを導入すれば、これらのデータ入力作業を自動化できます。例えば、営業部門で使用しているCRMシステムと経理システムをiPaaSで連携させることにより、営業データを自動的に経理システムに反映可能です。データの自動転送を行うことで、手作業での転記を防ぎ、ヒューマンエラーを最小限に抑えられるでしょう。
企業において、リアルタイムでのデータ把握は迅速な意思決定を行うために欠かせません。特に、売上状況や在庫状況は経営判断に直結する指標であり、これらのデータを即時に把握できることが競争力を維持するための鍵となります。従来のシステムでは、異なる部門やシステムで管理されているデータを手作業で集め、分析する必要があり、情報が遅れてしまうことがありました。
iPaaSの導入により、異なるシステム間でリアルタイムにデータを同期させることが可能になります。例えば、営業データと在庫管理データを即時に連携させれば、売上状況や在庫数を迅速に把握できるでしょう。これにより、在庫切れや過剰在庫のリスクを事前に察知し、素早い意思決定が可能となります。
企業は、常に法令遵守の義務を果たす必要があり、特にバックオフィス業務では規制対応や監査対応が必要です。特に税法や労働法、個人情報保護法など、さまざまな法令に対応するためには、データの管理と処理を正確に行う必要があります。手作業での管理ではミスや漏れが発生しやすく、監査対応に時間がかかってしまうことがあります。
iPaaSを活用できれば、法令遵守に関わる業務を自動化し、法改正に対応しやすくなるでしょう。例えば、税法改正に伴う税率変更や、個人情報保護法に基づくデータ取り扱いルールの変更など、法令に適合したデータ処理が自動的に行われます。そのため、自社や外部からの監査にも対応しやすくなるでしょう。
iPaaSを導入する際には、計画的に進めるのがポイントです。具体的には以下のようなステップで導入を進めていきましょう。
iPaaSはバックオフィス業務の改革に有益なツールであるものの、ただ導入するだけではメリットを引き出せない恐れがあります。ここではiPaaS導入を成功させるための具体的なステップを解説します。
iPaaS導入の第一歩は、自社の業務フローの洗い出しです。特に、データが分断されている業務を特定しましょう。例えば、営業部門と経理部門では、それぞれ異なるシステムでデータを管理していることが一般的です。iPaaSを導入すればこれらのデータを自動で連携できるでしょう。データが分断されている業務を特定し、どこにiPaaSを活用できるかを見極めることで、効率化の効果が最大化されます。
さらに、データ連携を実現するためには、どのデータが有益であるかを判断し、iPaaSをどこで使うかを決定することが大切です。データを適切に選定し、業務の優先度を付けることで、iPaaS導入の効果を最大化できます。
iPaaSには多くのサービスがありますが、それぞれのサービスには特徴や価格体系、サポート体制が異なります。自社に最適なiPaaSを選定するためには、複数のサービスを比較し、導入後に得られる効果を小規模で検証しましょう。いきなり全社で導入した場合、課題解決にどれだけ効果を発揮したか判断しづらいでしょう。
小規模なテスト運用を行うことで、iPaaSが自社の業務にどのように適用できるか、実際にデータ連携がスムーズに進むかを確認できます。例えば、経理部門の一部業務にiPaaSを適用し、効果を検証してみましょう。このテスト段階で得られた情報を基に、必要な改善を行い、最適なシステムを選定します。実際に運用する前に小規模でテストを行うことで、リスクを最小限に抑えることができます。
iPaaSを導入した後は、現場で効果的に活用するための運用ルールを策定しましょう。
iPaaSは、システム間のデータ連携を自動化するツールですが、実際に現場で運用するためには、データの取り扱い方法やユーザーのアクセス権限をしっかりと定める必要があります。
運用ルールを策定する際には、誰がどのデータを操作するか、どのタイミングでデータを更新するかなど、具体的な取り決めを行います。iPaaSを導入しても、現場での使い方が不適切であれば、十分な効果を得ることはできません。そのため、従業員向けの教育やトレーニングを実施し、システムの使い方を統一しておくことが成功のポイントです。
iPaaSの効果を実際に実感するためには、どのような企業がどのように導入し、どのような成果を得たのかを把握しておくのが有効です。ここでは、iPaaSを導入して成功を収めた以下の3つの企業事例を紹介します。
これらの事例から、iPaaS導入による業務効率化や効果的なデータ連携がどのように実現されているのかを把握し、自社での活用をイメージしやすいでしょう。
株式会社ナカノフドー建設は、建設業界での業務効率化を進めるために、iPaaSを導入した企業のひとつです。従来、書類は手動で整理され、必要な情報を探すのに時間がかかり、情報の取り出しに時間を要することがしばしばありました。この手作業は時間の無駄であり、業務の効率化を図るためには改善が必要でした。
iPaaSを導入したことで、同社はフォルダ管理の自動化を実現しています。iPaaSにより、書類は自動的にカテゴリーごとに整理され、必要なときに即座にアクセスできるようになりました。これにより、社員が書類を手作業で整理する時間が削減され、作業効率が向上しています。
出典参照:iPaaS導入で、Box内での受注案件ごとのフォルダ作成や竣工後のフォルダ移動を自動化!社内のDX推進に貢献|スターティアレイズ株式会社
株式会社ナハトは、広告運用のデータ管理においてiPaaSを導入し、データの自動取得を実現しています。従来、広告運用に必要なデータは、複数のツールから手作業で集め、Excelシートにまとめて報告書を作成していました。
iPaaSを導入した結果、広告運用に必要なすべてのデータが自動的に収集され、ダッシュボードでリアルタイムに表示されるようになりました。広告配信プラットフォーム、Google AnalyticsやSNS広告などの複数のデータを連携し、分析とレポート作成が自動化されたことで、手作業でのデータ処理を削減できています。また、迅速なA/Bテストやパフォーマンス分析が可能になりました。
出典参照:Facebook広告運用者の分析精度向上と時間的コストの削減を実現|

iPaaS導入にあたっては以下のようなポイントを押さえておきましょう。
いずれのポイントもiPaaS導入には欠かせないものの、特にセキュリティ対策は自社の信頼に影響する要素です。例えば、情報漏えいが発生したら、自社の信頼は大きく低下してしまうでしょう。
ここではiPaaS導入にあたってのポイントを詳しく解説します。
iPaaSは、複数のクラウドサービスを連携させるため、インターネット経由でデータを送受信することになります。そのため、セキュリティ対策は導入時に欠かせない取り組みです。特に、クラウド間でのデータ連携はデータ漏えいや不正アクセスのリスクを伴うため、十分な対策を講じなければなりません。
iPaaSの導入に際しては、まずデータ暗号化を確認する必要があります。データがクラウドサービス間で移動する際の情報漏えいを防ぐため、通信路の暗号化が不可欠です。また、iPaaSの利用者に対してアクセス管理を厳格に行い、重要な情報にアクセスできる従業員を限定する取り組みも有効です。これにより、不正アクセスやデータの改ざんを防ぐことができます。
クラウドベースでのデータ連携は利便性が高いものの、同時にシステム障害やダウンタイムのリスクも懸念されるでしょう。iPaaSを導入すれば、さまざまなシステムを効率的に接続できますが、システムの稼働状態を常に監視し、問題が発生した場合には迅速に対応することが求められます。
障害発生時のバックアップや復旧体制が確立されていないと、データ損失や業務停止などの深刻な問題を引き起こす可能性があります。そのため、iPaaS導入前に、万が一の障害発生時に備えてバックアップ体制の構築が不可欠です。例えば、定期的なデータのバックアップを行い、異なるクラウドサービスに分散させて、データの安全性を確保しましょう。
iPaaSはクラウドベースのサービスであり、月額課金制が一般的です。そのため、導入前に費用対効果をしっかりと見極め、最適な利用範囲を設定しておきましょう。特に、iPaaSの利用で得られる効果がコストに見合うものであるかを慎重に判断する必要があります。
iPaaSを導入する前に、自社が抱える業務の中でデータ連携を必要とする業務を洗い出し、その業務範囲においてiPaaSの導入が最適かどうかを検討します。例えば、営業部門や経理部門で使用しているツール間でのデータ連携が必要な場合、その範囲に絞ってiPaaSを導入し、不要なサービスを除外すればコストを抑制できるでしょう。
企業がバックオフィス業務を効率化するために活用できるiPaaSは多数存在します。それぞれのiPaaSは特定の機能やニーズに応じて最適化されており、企業の規模や業務内容に合わせて選定しましょう。
代表的なiPaaSとして以下が挙げられます。
ここでは、データ連携を実現するために有効な4つのiPaaSを紹介します。
JOINT iPaaS for SaaS は、主にSaaSアプリケーション間のデータ連携を自動化するためのiPaaSです。ノーコードで使えるため、プログラミングの知識がなくても他社SaaSとのデータ連携を実現しやすいでしょう。これにより、業務アプリケーション間の連携を迅速に行い、手作業の負担を軽減します。
JOINT iPaaS for SaaSは、直感的なインターフェースを提供しており、複雑なデータ変換作業を自動化し、連携のための設定を簡素化します。そのため、エラーを減らし、業務効率の向上を実現できるでしょう。
出典参照:JOINT iPaaS for SaaS|株式会社ストラテジット
BizteX Connect は、業務アプリだけでなく、SlackやSNSなどのツールとも連携できるiPaaSです。このツールは、データの一元管理を実現するだけでなく、リアルタイムでのコミュニケーションツールとの統合も可能にします。特に、マーケティングや営業活動において、SNSやメール、チャットツールとのデータの連携が可能で、業務全体の効率化を進められるでしょう。
BizteX Connectによって複数のアプリケーションを接続し、データの同期をリアルタイムで実施すれば、各部門でスムーズに情報を共有できます。
出典参照:BizteX Connect|BizteX株式会社
Workatoは、セキュリティ機能を標準で搭載したiPaaSです。特に、金融業界や医療業界などのセキュリティ要件が厳しい業界への導入に適しています。Workatoは、データ連携する際に、高度な暗号化技術とアクセス管理機能を提供し、データの安全性を確保します。
Workatoは多くの企業向けアプリケーションとの接続をサポートしており、ERPシステムやCRMシステムなど、さまざまな業務システムとのデータ連携が可能です。これにより、データ同期が迅速かつ正確に行われ、業務の効率化を促進できるでしょう。
出典参照:Workato|Workato株式会社
JENKAは、ノーコードでワークフローの設定ができるiPaaSです。特に、業務プロセスの自動化や複数システム間のデータ連携を簡単に実現できるため、ユーザーは複雑な設定なしで業務の効率化を図ることができます。JENKAは、豊富なテンプレートを提供しており、ユーザーはテンプレートを利用して自社に最適なワークフローを構築可能です。
また、JENKAはAPIを活用してシステムを連携でき、複数のツール間でのデータ交換を自動化します。テンプレートを利用すれば、自社に合わせたカスタマイズが簡単にでき、業務全体の効率化を短期間で実現できるでしょう。
出典参照:JENKA| スターティアレイズ株式会社

データ連携は、企業の業務効率化に不可欠な要素であり、iPaaSはその実現に向けたツールです。iPaaSを導入すれば、異なるクラウドサービスやシステム間のデータ連携を効率的に自動化でき、情報の収集や分析が迅速化します。これにより、従業員はルーチンワークから解放され、より戦略的な業務に集中できるでしょう。
iPaaS導入を成功させるためには、セキュリティ対策やバックアップ体制の構築、最適な利用範囲の設定といったポイントに注意を払いながら進めることが大切です。