総務DXのメリットとは?業務効率化とコスト削減のポイント
医療
「医療DXでPHRを活用し、自身や患者の健康・医療情報を一元管理して必要時にすぐ確認したい」
「医療DXでPHRを活用し、医療機関や介護施設間での情報共有をスムーズにしたい」
「医療DXでPHRを活用し、通院履歴や検査結果、薬剤情報などをスマホやPCで簡単に閲覧・管理したい」
医療DX推進でPHRを活用したいと考えている方のなかには、上記のような考えをお持ちの方もいるのではないでしょうか。
医療DXにおけるPHR活用は、自身での健康管理はもちろん、医療の質向上と業務の効率化などにつながります。この記事では、PHRの基礎知識やPHRサービス・アプリの具体例を解説します。
医療DXにおけるPHRサービス・アプリの選び方や始め方、PHRを活用する際の注意点もご紹介しているため、ぜひ最後までご覧ください。

PHR(パーソナルヘルスレコード)とは、生涯にわたる個人の健康・医療情報を、患者さん自身が一元的に記録・管理する仕組みです。健康診断の結果や日々の血圧、服薬情報などをスマホアプリで管理できます。
記録・管理している情報を自分で見返して健康管理に役立てたり、医師に提示して正確な状態を伝えたりできるのがPHRの特長です。
PHR・EMR・EHRの違いは、情報を管理するのが誰かという点です。EMR(電子カルテ)は、1つの病院が管理する公式な診療記録となります。
EHR(電子健康記録)は、その情報を病院間で共有するための仕組みです。
これらに対しPHRは、患者さん自身が日々の健康記録も含めて管理する、個人の健康ノートといえます。

医療DXでPHR活用が必要な理由は、以下の3つです。
1つずつ解説します。
医療DX推進でPHRが重要視される背景には、医療が病気を治すだけでなく防ぐことを重視するようになった時代の変化が理由です。個人の日々の健康データをPHRに記録・蓄積すると、AIが分析して病気の予兆を早期に発見しやすくなります。血圧のわずかな変化から、将来の心疾患リスクを予測する働きも期待されています。
医療DXにおけるPHRは、健康寿命を延ばすための予防医療に欠かせないツールです。
医療DXのPHRは、患者さん自身が主体的に健康管理に参加する意識の高まりに応えるために必要です。自分の健康データをスマートフォンで見える化すると、日々の生活習慣を見直すきっかけになります。たとえば、食事の記録をつけて食生活を改善したり、運動の目標を立てたりしやすくなります。
医療DXにおけるPHRの活用は、医師の指示を待つだけでなく、自ら積極的に健康維持に取り組むためのツールです。
医療DXでのPHRの活用は、高齢化が進む日本において、糖尿病や高血圧といった生活習慣病の重症化を防ぐうえで重要です。患者さんが毎日の血糖値をPHRに記録し、そのデータを医師と共有すると、医師は日々の細かな変化を把握でき、重症化する前に治療方針を見直すといった早期の対応が可能になります。
医療DXでのPHRの活用は、日常的な健康管理で患者さんと医療者をつなぐ便利なツールです。

医療DXでPHRを活用するメリットは、以下の3つです。
それぞれご紹介します。
医療DXにおけるPHRは、患者さんが自身の健康情報をいつでも確認でき、主体的に健康管理へ関われるのがメリットです。スマートフォンで日々の血圧や服薬状況を記録すると、自分の健康状態が見える化されるため、生活習慣を改善する意欲が湧きやすくなります。
医療DXにおけるPHRは、医師任せにせず、自ら積極的に病気の予防に参加する意識を高めるのに心強いツールです。
医療機関にとってPHRは、患者さんの日々の健康データを診療に活かし、医療の質と業務効率を同時に高められるのがメリットです。来院前に患者さんの状態を詳しく把握できるため、より的確な診断や重複検査の削減につながります。
また、診察時の問診にかかる時間を短縮できるため、スタッフの負担軽減にもつながります。医療DX推進によるPHRは、より安全で質の高い医療を、効率的に提供するための基盤です。
医療DX推進でPHRが社会に普及すると、国民1人ひとりの健康意識が高まり、国全体の医療費を抑えるきっかけにつながります。医療DXにおけるPHRの普及によって、病気になる人を減らす予防医療が社会の基本となった場合、増え続ける医療費の伸びを緩やかにするきっかけになります。
PHRによる日々の健康管理は、生活習慣病の早期発見や重症化予防に効果的な取り組みです。PHRによる健康管理や早期発見は、持続可能な社会保障制度を未来へつなぐための重要な仕組みといえます。

医療DXにおけるPHRと連携する関連技術は、以下の3つです。
1つずつ見ていきましょう。
スマートウォッチのウェアラブル端末は、身につけるだけで心拍数といった健康データを自動記録し、PHRと連携する技術です。ウェアラブル端末は、これまで自己申告だった生活習慣を、客観的なデータとして蓄積できるため、医師はより正確な情報をもとに、適切な助言をおこなえるようになります。
ウェアラブル端末による継続的なデータは、病気の予兆を早期に発見するのにも役立ちます。
PHRアプリは、スマートフォン上で健康診断の結果や服薬履歴、日々の体調を手軽に記録・確認できる便利なツールです。複数の病院の受診歴や薬の情報も、1つのアプリでまとめて管理できます。
紙のお薬手帳を持ち歩く必要がなくなり、いつでもどこでも自分の健康情報を正確に把握可能です。PHRアプリを診察時に医師に見せるだけで、スムーズな情報共有の実現につながります。
マイナンバーカードは、PHRに記録された大切な医療情報に、本人だけが安全にアクセスするためのツールです。政府が運営するマイナポータルでは、すでにマイナンバーカードを使って自分の薬剤情報や健診結果を閲覧可能です。
今後、さまざまなPHRアプリがこの仕組みと連携すると、確実な本人確認のもとで、より安全なデータ活用が実現可能です。

医療DXで活用されるPHRサービス・アプリの具体例は、以下の4つです。
それぞれご紹介します。
電子版お薬手帳は、薬局でもらう薬の情報をスマートフォンで管理できるPHRアプリです。薬局で受け取る明細書のQRコードを読み込むだけで、薬の名前や飲む量、回数などを自動で記録できます。
紙の手帳のように忘れたり紛失したりする心配がなく、いつでも正確な服薬情報を確認できるのがメリットです。電子版お薬手帳の場合、災害時や旅先での急な体調不良の際にも、医師や薬剤師に正しい情報を伝えられます。
出典参照:電子版お薬手帳 |厚生労働省
カルテコは、提携病院の電子カルテに記録された自分自身の診療情報を、スマホで閲覧できるPHRサービスです。血液検査の結果やCTなどの検査画像、処方された薬の履歴を、いつでもどこでも確認できます。
カルテコは、自分の健康状態を正確に把握し、治療への理解を深めるのに役立ちます。家族との情報共有や、セカンドオピニオンでの活用も可能です。
マイホスピタルは、スマートフォンのアプリが病院の診察券代わりとなり、予約や会計などを一括管理できるサービスです。アプリで次回の予約の確認や、病院からの呼び出し通知を受け取れます。
また、クレジットカードを登録しておくと、会計を待たずに帰宅できる後払い会計機能も利用可能です。マイホスピタルは、患者さんの通院にかかる手間や待ち時間を減らし、医療機関との連携を円滑にするのが目的のサービスです。
出典参照:マイホスピタル|株式会社プラスメディ
NOBORI(ノボリ)は、病院で撮影したCTやMRIといった専門的な検査画像を、患者さん自身がスマホで閲覧できるクラウドサービスです。これまでCD-ROM(シーディーロム)で渡されていた画像データを、Web上で安全に確認できます。自分の体の状態を画像で直接見られると、病気への理解を深められるのがメリットです。
また、NOBORIを活用すると、家族への説明や、セカンドオピニオンでほかの医師に見せる際にも簡単に共有できます。
出典参照:NOBORI|テクマトリックス株式会社

医療DXにおけるPHRサービス・アプリの選び方と始め方は、以下の8つです。
1つずつ解説します。
医療DX推進でPHRアプリを選ぶ際は、まず「何のために使いたいのか」といった目的を明確にし、必要な機能があるかを確認しましょう。日々の健康管理が目的なら血圧や歩数を記録できる機能、服薬管理ならお薬手帳機能が必須です。
目的によって選択するPHRアプリは異なります。自分のニーズに合わない多機能なアプリは、かえって使いにくい場合もあるため注意しましょう。
医療DXにおけるPHRは大切な個人情報を預けるため、運営会社が信頼できるか、セキュリティ対策が万全かを確認するのが重要です。医療機関や公的機関と連携しているサービスは、信頼性の1つの目安になります。
また、データが暗号化されているか、プライバシーポリシーが明確かなどもチェックしましょう。安心して自分の健康情報を任せられるサービスを選ぶのが、PHR活用の大前提となります。
PHRの価値を最大化するには、自分が通う病院の電子カルテとデータを連携できるかどうかが重要なポイントです。手入力だけでなく、病院の検査結果や処方された薬の情報を自動でアプリに取り込むと、手間が省け、記録の正確性も高まります。そのため、連携できる医療機関が多いアプリほど、活用の幅も広いケースが多いです。
医療DX推進でPHRの導入前に、かかりつけの病院が対応しているかを確認するのがおすすめです。
医療DXにおけるPHRは継続して使うのが重要なため、誰にとっても操作が簡単で、分かりやすいデザインであるかを確認しましょう。文字の大きさやボタンの配置など、直感的に使えるアプリは、日々の記録を続けるモチベーションになります。
また、操作方法が分からないときに、すぐに調べられるヘルプ機能や問い合わせ窓口があると安心です。活用するPHRを選ぶ際は、長く付き合える自分にとって使いやすいサービスを見つけるのがポイントです。
医療機関がPHR関連サービスを導入する最初のステップは、「何のために導入するか」といった目的を院内で明確にすることです。「患者満足度を高めたい」「予約業務を効率化したい」など、具体的なゴールを設定しましょう。
目的がはっきりすると、導入するシステムの機能や、導入後の効果を評価する基準も定まります。PHRの活用を始める際は、スタッフ全員で目的を共有するのが、プロジェクトを成功させるうえで大切です。
医療DX推進において、PHR関連システムの導入を成功させるには、現場スタッフへの丁寧な説明と協力体制の構築が不可欠です。新しいツールの導入は、一時的に業務の負担が増えるため、目的やメリットが伝わっていないと、職員の抵抗感を生みかねません。
誰がどの役割を担うのかといった運用ルールを事前に決めておくと、スムーズなPHRの導入につながります。
患者さんにPHRを積極的に使ってもらうには、院内での丁寧な案内とサポート体制の準備が必要です。たとえば、オンライン予約の操作方法を説明したポスターの掲示や、アプリの登録を手伝う専門スタッフの配置が挙げられます。
とくに高齢の患者さんや、スマートフォンの操作に不慣れな方への配慮が、PHRの利用率を高めるポイントになります。PHRを始める際は、安心して使ってもらえる環境づくりを事前におこなうのが大切です。
医療DXにおけるPHR関連システムは、まず予約機能だけといった、一部の業務で試験的に導入するスモールスタートがおすすめです。小規模で始めると、現場の混乱を最小限に抑えながら、実際の運用で見えてきた課題を改善できます。
スモールスタートで得られた成功体験やノウハウをもとに、徐々に対象範囲を広げていきましょう。段階的な運用は、着実に院内へPHRを定着させる始め方です。

医療DXのPHR導入・活用における課題は、以下の3つです。
それぞれご紹介します。
医療DX推進におけるPHR普及の課題は、個人の病歴といった重要な情報を、どのように守るかといったセキュリティ問題です。厚生労働省の調査でも、多くの人が個人情報が漏れてしまうことへ不安を感じています。
以下は、PHRの利用で個人情報が漏れてしまうことへの不安を調査した結果です。

出典参照:民間PHRサービスの現状と課題に係る調査等について|厚生労働省
上記のグラフから要介護者や治療中の患者さんのほうが健常者と比べて、個人情報漏洩に対する不安を強く感じているのが読み取れます。
個人情報漏洩の不安を解消し、患者さんが安心してPHRを利用するには、国や事業者が協力して、データを安全に管理する厳重な仕組みを構築する必要があります。徹底したセキュリティ対策による信頼の確保は、医療DX推進におけるPHRの普及に向けて重要な取り組みです。
医療DXのPHRが役立つためには、病院ごとにシステムやデータ形式が異なり、情報連携がスムーズにおこなえない現状が課題です。せっかくPHRアプリを持っていても、通院するすべての病院のデータを取り込めない場合、情報は分断されます。
医療DX推進でPHRを活用するために、国が進める電子カルテの標準化を推進し、情報の分断を解決する必要があります。
医療機関にとっては、医療DX推進でPHRを導入するにはシステム開発といった費用と、院内の運用体制を整えるのが課題です。とくに中小規模のクリニックでは、新しい業務が増えることによる現場スタッフの負担増が懸念されます。
誰が患者さんからのPHRデータを管理し、どう診療に活かすのかといった、明確なルール作りも必要です。PHRの導入コストを抑えつつ、現場が混乱しない仕組みをどう作るかが、普及に向けたポイントといえます。

医療DXにおけるPHRのセキュリティは、以下の3つです。
1つずつ見ていきましょう。
医療DX推進におけるPHRの安全な運用のため、国は厚生労働省・経済産業省・総務省が連携した「3省2ガイドライン」といった統一ルールを定めています。これは、医療情報を扱う事業者や医療機関が守る情報管理の基準を示したものです。患者さんが安心してPHRを利用できるよう、データの取り扱いに関する厳格な決まりが設けられています。
3省2ガイドラインを守るのは、信頼されるPHRサービスの絶対条件です。
出典参照:医療情報を取り扱う情報システム・サービスの提供事業者における安全管理ガイドライン(METI/経済産業省)
医療DX推進におけるPHRのセキュリティでは、通信の暗号化と厳格な本人確認で、不正アクセスを防止するのが効果的です。データを送受信する際は、中身が分からないように暗号化し、第三者による盗み見を防ぎます。
また、ログイン時にはID・パスワードに加えてスマートフォンに通知が届く二要素認証をおこない、本人以外がアクセスできないようにできます。PHRのセキュリティ対策では、多層的な対策をおこない、大切な健康情報を守りましょう。
医療DXにおけるPHRのプライバシー保護では、データを利用する前に本人の明確な同意を得るオプトインが徹底されています。勝手に情報が使われるのではなく、「この目的でデータを利用しても良いですか」といった問いに、本人が「はい」と答えて初めて利用が可能になる仕組みです。
医療DXにおけるPHRの活用では、利用目的や範囲を事前に分かりやすく説明し、患者さん自身が納得して情報を提供するのが大前提となります。

医療DXでPHRを活用する際の注意点は、以下の3つです。
それぞれご紹介します。
医療DX推進でPHRを導入する際は、国が定める医療情報の安全管理に関するガイドラインを守るのが大前提です。国が定めるガイドラインは、患者さんの大切な情報を守るためのもので、違反すると法的な責任を問われかねません。
医療DX推進で導入を検討しているPHRサービスが、ガイドラインに準拠しているかを必ず確認しましょう。信頼できるサービスを選ぶのが、医療機関自身のリスク管理にもつながります。
医療DX推進でPHRのデータを診療に活用する際は、必ず事前に患者さんへ十分な説明をおこない、明確な同意を得る必要があります。どのような情報を、何のために利用するのかを丁寧に伝え、患者さんの不安を取り除くのが大切です。
一方的な情報利用は、信頼関係を損なう原因になりかねません。患者さん自身に納得してもらったうえで協力をお願いする姿勢が、医療DX推進でPHRを円滑に運用していくうえで必要です。
医療DX推進でPHRサービスを選ぶ際は、院内の既存システムとスムーズに連携できるかの技術的な確認が欠かせません。電子カルテと連携できない場合、結局スタッフが手入力する手間が発生し、業務効率化につながりません。
医療DX推進で導入したいPHRサービスが、自院で使っているシステムとの連携実績があるか、事前に事業者へ確認しましょう。データが自動で流れる仕組みを作るのが、PHR活用の効果を最大化させます。

医療DXにおけるPHRの活用は、患者さん自身が健康管理の主役となり、より質の高い医療を受けられる社会に向けた重要な取り組みです。自分の健康情報をいつでも確認できると、生活習慣の改善や病気の予防意識が高まります。
セキュリティ対策の課題を乗り越え、医療機関との連携が進んだ場合、さらなるPHRの効果発揮が期待できます。
医療DX推進におけるPHRを通じて、誰もが自分の健康に責任を持ち、安心して暮らせる社会を実現しましょう。