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2026.03.31

【独自調査】エンジニア単価相場が急騰。大企業の7割が「月80万円以上」を提示する実態と対策

エンジニア単価相場が急騰。大企業の7割が「月80万円以上」を提示する実態と対策

「昨年と同じ予算で出しているのに応募が集まらない」——その理由はエンジニア単価相場の構造的な変化にあります。大企業の約7割が月80万円以上を提示する最新実態と、採用を成功させるための調達戦略を独自調査データで解説します。

「昨年と同様の予算感で求人を出しているが、応募が集まりにくい」
「エージェントからの提案単価が、想定よりも上昇している」

2026年度のプロジェクト始動や予算策定にあたり、このような変化を感じている採用担当者や開発責任者の方は多いのではないでしょうか。 実際に、エンジニアの単価相場は2025年から、明確な上昇トレンドを示しています。

弊社グループが実施した最新の調査(2025年版)によると、大企業の約7割がエンジニアの月額報酬として「80万円以上」を提示している実態が明らかになりました。

本記事では、最新の独自アンケート結果と、弊社が保有するデータベースから見る「市場の単価推移」を公開します。 また、コスト上昇が続く市場環境において、いかにして適正な予算で優秀な人材を確保するか、その具体的な調達戦略について解説します。

エンジニア単価相場の現在地|大企業の約7割が「月80万円以上」を提示

まず、多くの企業が課題として抱えている「単価上昇」について、定量的なデータを示します。 これまでのシステム開発や準委任契約において、一般的なSE(システムエンジニア)クラスの月額単価相場は「60万円〜80万円」程度がボリュームゾーンとされてきました。しかし、2025年の最新データでは、その基準が大きく変化しています。

【調査結果】月額報酬「80万円以上」の割合が昨年比で約40pt急増

弊社のグループ会社である株式会社Branding Engineerが、従業員数500名以上の大企業を対象に実施した『【2025年版】大企業における外部委託エンジニアの獲得意欲に関する調査』において、「外部委託エンジニアを募集する際の一人当たり報酬金額(SEレベル)」を聴取しました(Q7)。

その結果、提示金額の分布に大きな変化が見られました。

・200万円以上:23.4%
・100〜150万円未満:11.9%
・150〜200万円未満:7.5%
・90〜100万円未満:15.5%
・80〜90万円未満:10.2%

これらを合計すると、月額「80万円以上」を提示している企業の割合は、全体の68.5%に達します。

外部委託のエンジニアを募集する際の「一人当たり報酬金額」の調査結果

昨年の同調査では、80万円以上の提示は29.0%でした。わずか1年の間に「39.5ポイント」増加しており、市場における報酬スタンダードの水準が切り上がっていることが読み取れます。

従来の「人月60〜70万円」予算ではマッチングが困難な現実

この調査結果に加え、弊社(TWOSTONE&Sons)グループ会社に所属するコンサルタントが日々対峙している「成約状況」を見ても、同様の傾向が確認できます。

2023年頃までは、月額「60〜70万円」の予算提示でも多くの即戦力エンジニアとマッチングが成立していました。しかし、ここ1〜2年で需給バランスが変化し、現在は同等のスキルセットであっても、以前より高い予算設定が必要となるケースが増加しています。

【現場コンサルタントが見る「採用可能ライン」の変化】
・〜2023年:月60万円台のオファーで、経験3年程度の実装者を確保できていた。
・2025年現在:月60万円台では経験の浅いジュニア層が中心となり、自走できる即戦力を求める場合は「月80万円〜」が目安となりつつある。

このように、昨年までの予算感(人月60〜70万円)で募集を継続した場合、エンジニアとのマッチング機会が減少し、結果として採用活動が長期化するリスクが高まっています。これは一時的な現象ではなく、市場全体の構造的な変化として捉える必要があります。

なぜエンジニア単価は高騰し続けるのか?データで見る3つの要因

では、なぜ2025年になってこれほど相場が上昇しているのでしょうか。 調査データを詳細に分析すると、単価を押し上げている「3つの構造的要因」が見えてきました。これらは、他社との競争環境が激化していることを示唆しています。

要因1:大企業同士の「30名超」規模の大量採用競争

第一の要因は、同業界・同規模の企業による「リソース需要の拡大」です。 「外部委託エンジニアの募集したい人数(Q6)」を尋ねたところ、「31人以上」と回答した企業が31.4%で最多となりました(昨年比+28.1pt)。

外部委託のエンジニアを募集したい人数のアンケート調査結果

これは、DXを推進する多くの企業が、数名単位ではなく「数十名単位」のチーム組成を進めていることを意味します。 市場のエンジニア数には限りがある中で、多くの企業が同時にリソース確保へ動いているため、需給バランスが引き締まり、結果として単価相場が上昇傾向にあります。

要因2:単なる実装者ではなく「PM・コンサル層」の需要増

第二の要因は、求められる役割の「高度化」です。 調査結果(Q4)では「コンサルティング/PM」の需要が40.3%に達しており、昨年比で13.9pt増加しました。

外部委託のエンジニアに求めるスキルのアンケート調査

多くの企業が開発の内製化や自社主導プロジェクトを進める中で、開発実務だけでなく、プロジェクト全体を牽引できるPMやITコンサルタントのニーズが高まっています。 こうした上流工程を担う人材は市場価値が高く、全体の平均単価を押し上げる要因となっています。

要因3:AI活用企業の急増による「即戦力」争奪戦

第三の要因は、「AIシフト」による即戦力志向です。 約9割の企業が「AI活用に注力(Q9)」しており、求める人材要素として「即戦力としての実務経験(58.7%)」が最多となりました(Q11)。

AI普及に合わせて、社内でAI活用する予定に関するアンケート結果

AI活用推進に当たって、関わる人材に求める要素のアンケート結果

AI技術の導入が進む中で、教育コストのかかるジュニア層よりも、導入直後から成果を出せるシニア層・ハイスキル層への需要が集中しています。

弊社が保有するデータベースにおいても、企業から独立して活動するプロフェッショナル(フリーランス)が多く登録されており、こうした「即戦力人材」への引き合いは年々強まっています。希少なハイスキル層を巡る競争が、賃金水準の上昇を招いていると言えます。

放置すると危険。従来型の採用手法が抱える「3つの隠れリスク」

単価上昇の影響は、単なるコスト増にとどまりません。 市場の変化に対応せず、従来の「正社員採用」や「既存ベンダーへの発注」のみに固執した場合、経営上の課題が生じる可能性があります。

リスク1:採用長期化による「機会損失」

正社員市場において、ハイスキルなPMやテックリードの採用倍率は極めて高く、採用決定までに6ヶ月〜1年を要するケースも珍しくありません。 その間、プロジェクトが停滞すれば、本来得られたはずの事業機会を逃してしまう「機会損失」につながります。

リスク2:ミスマッチ時の「固定費リスク」

正社員採用の場合、一度雇用契約を結ぶと、スキルセットのミスマッチやプロジェクト終了後においても、人件費が固定費として発生し続けます。 変化の激しいIT業界において、柔軟な人員調整が難しいことは、経営リスクの一つとなり得ます。

リスク3:既存社員の疲弊と「連鎖退職」

リソース不足を既存社員の残業や兼務でカバーしようとすると、現場の疲弊を招きます。 結果として、優秀な社員のエンゲージメント低下や離職につながる可能性があり、組織全体の生産性に影響を及ぼす懸念があります。

競争環境下での調達戦略|「正社員・内製」から「準委任」へのシフト

では、予算やリソースに限りがある中で、どのように人材を確保すべきでしょうか。 多くの企業が取り入れている有効な戦略の一つが、調達手法を「正社員採用」だけでなく、「準委任(フリーランス活用)」へ広げ、柔軟にリソースを確保することです。

【事例あり】成功企業の半数が「契約形態にこだわらない」柔軟な採用へ

調査データ(Q5)によると、「派遣・準委任のどちらでも可(48.7%)」という回答が約半数を占めました(昨年比+5.8pt)。 成長している企業ほど、「正社員であること」よりも「必要なスキルをタイムリーに確保すること」を優先する傾向にあります。

外部委託のエンジニアに求める契約形態のアンケート結果

実際に、準委任契約を活用して「PM不足」という課題を解決した事例をご紹介します。

【事例:PM人材の活用による「コア業務」へのシフト】
■課題:既存社員が忙殺され、新規DXが進まない
ある企業様では、既存プロジェクトのベンダーコントロール(管理業務)に社員PMのリソースが奪われ、肝心の「新規プロジェクト」の立ち上げが全く進まない状態に陥っていました。

■転換:即戦力フリーランスへの「権限委譲」 正社員採用に拘泥せず、Midworksから「ベンダー管理経験の豊富なハイスキルPM」をアサイン。社員が抱えていた管理業務をプロ人材へ委譲しました。

■成果:社員工数の最適化と品質維持 結果、社員は「自社にしかできない新規企画」に集中できるようになり、組織全体の生産性が向上。外部プロ人材の知見により、管理品質を落とすことなく体制強化に成功しました。

このように、「雇用形態」のフィルターを外し、適所に外部リソースを配置するだけで、採用難易度の高いPM層もスピーディに確保でき、事業を前に進めることができるのです。

枯渇する「30代・即戦力」を確保するならフリーランス活用が近道

企業ニーズが高い「30代(50.9%)」(Q2)かつ「経験5年以上(63.2%)」(Q3)の層。 この層を正社員市場だけで探そうとすると、競争率が高く、採用までに時間を要します。

一方、フリーランス市場には、この層のプロフェッショナルが多く活動しており、プロジェクト単位での参画が可能です。 「固定費(正社員)」と「変動費(準委任)」を組み合わせるハイブリッドな組織づくりが、今後の開発体制において重要となります。

TWOSTONE&Sonsグループの総合力で実現する「予算最適化」

高騰する市場において、適正な価格で質の高いIT人材を確保するためには、単なる「人材紹介」ではなく、「最適なリソースの組み合わせ」を提案できるパートナーが必要です。

TWOSTONE&Sonsグループは、フリーランス支援の「Midworks」をはじめ、正社員紹介、受託開発など、企業のDX推進を支援する事業を多角的に展開しています。 グループ全体で保有する60,000名以上のエンジニアデータベースと、各社の強みを活かした「総合的な提案」により、貴社の課題解決をサポートします。

【グループシナジーを活かした「ハイブリッドな組織構築」】
当社は、単に人をアサインするだけではありません。ご予算の範囲内でチーム能力を最大化するための、現実的な編成プランをご提案します。

  • Midworks(フリーランス活用): 即戦力となるハイスキル層をスピーディに調達。プロジェクトのコアメンバーとしてアサインします。
  • グループ連携によるチーム組成: 「PMはハイクラスなフリーランス」「実装メンバーは若手エンジニア」といった組み合わせにより、チーム全体のコストパフォーマンスを最適化します。

このように、多様な契約形態や人材を組み合わせることで、市場相場が高騰する中でも、賢くプロジェクトを推進することが可能です。

「DX化したいけど進め方がわからない」
「IT人材確保の方法がわからない」
とお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。市場データとグループの総合力を駆使し、貴社に最適な解決策をご提案いたします。

まとめ:2026年に向けた予算の見直しと体制強化を

本記事では、2025年の独自調査に基づき、エンジニア単価相場が「月80万円以上」へと急騰している実態を解説しました。

・大企業の約7割が「月80万円以上」を提示しており、従来の予算感(60万〜)では採用が難しくなっている。
・背景には「大企業同士の大量採用競争」「PM需要」「AI人材インフレ」がある。
・対策として、正社員だけでなく「準委任(フリーランス)」も視野に入れた柔軟な調達戦略が有効である。

市場環境の変化に合わせ、採用予算や調達手法の見直しをご検討ください。

エンジニア採用にお困りでしたら『株式会社 TWOSTONE&Sons』へご相談ください

本記事では、エンジニア単価相場の上昇トレンドと、柔軟な調達戦略の重要性について解説しました。

しかし、「自社の求めるスキル要件では、具体的にどの程度の単価が適正なのか」「限られた予算内で、どのようにチームを組成すべきか」といった課題は、企業様ごとに異なります。

「現在の予算感でマッチング可能な人材のレベルを知りたい」

「正社員採用が難航しており、フリーランス活用も含めた代替案を検討したい」

「社内稟議を通すために、自社要件に合わせたリアルな市場相場を知りたい」

そうお考えの採用担当者様・開発責任者様向けに、弊社では無料の採用・調達相談を承っております。

グループ累計60,000名以上のエンジニアデータベースと、市場の最新動向に精通したコンサルタントが、貴社の課題やご予算に合わせた最適なエンジニア調達プランをご提案いたします。

採用のミスマッチや機会損失を防ぐためにも、まずは現状のお悩みをお気軽にご相談ください。

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ITコンサルタント、エンジニア、マーケターを中心に幅広いご支援が可能です。
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