2024年8月期 第1四半期決算説明会 質疑応答(要旨)
2024.01.16
当決算説明会における主な質疑応答の要旨は、以下の通りです。
回答者は当社代表取締役CEO 河端 保志が努めさせていただきました。
なお、記載内容につきましては、ご理解いただきやすいよう、加筆修正しております。
Q1 |
MapleSystems社の利益率が低い理由を教えてください。今後改善する予定はありますか? 事業内容を考えると、もう少し利益率が高くてもおかしくはなく、売上のわりには従業員数が多いことも気になっています。 |
A1 |
利益率が低い理由に関しては、やはり未上場の会社のため上場企業とは違い、利益を出すことよりも中長期の成長を見据えてさまざまな経費を使うことも非常に大切だと思っています。 先行投資した新規事業に、利益を圧迫していたものがあったのですが、当グループに加わる際に、その事業はいったんクローズするかたちになります。そのようなことなどを踏まえると、利益率は今後かなり改善する部分があると思います。 また、売上のわりに従業員数が多い点についてですが、MapleSystems社ではフリーランスではなく主にエンジニアを雇用して出向させるモデルになっています。雇用しているエンジニア数を従業員数に反映していることが、従業員数が多く見えている原因になっていると考えています。 |
Q2 |
業界全体のM&Aの環境を教えてください。売り手が強く、価格が高くマッチングしないという状況は今も続いているのでしょうか? |
A2 |
結論から言いますと「売り手が強く、価格が高くマッチングしない」という状況は、かなり改善してきていると思います。 直近、日経平均株価が非常に高くなっていますが、グロース系の会社に関しての地合いは引き続き軟調となっています。このような状況では、グロース企業のコンプスに比べても、そこまで高くなっているとは思いません。 当社が過去に開催した説明会にて「勝利の方程式に入りました」とご説明したことがあるように、この事業領域(エンジニアマッチング事業)に関しては、規模が上がれば上がるほど伸びていきます。 例えば、エンジニアを集客するためのコストも、規模が大きい会社が間違いなく勝ち続けます。ブランドネームもありますが、当社の場合は上場しているという点もあり、同じ広告費を使ったとしても、当社のほうが集客する数は増えていきます。 したがって、そもそもの仕入単価も安く済みます。なおかつ、規模が拡大し、上場会社の場合は与信もあるため、案件のバラエティーや単価も徐々に上がっていきます。 つまり、当社はエンジニア・クライアント双方にメリットを提供できています。売り手はたいてい当社よりも規模が小さい会社になるため、現在この事業領域は「winner-takes-all」(1人勝ち)になりつつあります。 業界全体で強かった売り手市場が徐々に改善してきたという状況は、今後も続いていくのではないかと思っています。 |
Q3 |
2024年8月期第1四半期の実績は、予算に対して営業利益・純利益が足りていないように見受けられますが、今後年末にかけて利益の積み上げが加速するのでしょうか? |
A3 |
現在は、利益進捗を四半期で合わせるというよりも、年間で合わせることを意識しています。特に第1四半期では絶対値で採用を進めたことで、よい採用ができ過ぎているところがあり、それが現在利益を圧迫している要因です。 ただ、年間では間違いなく利益進捗を合わせることができると思っています。逆に合わなかった時については、今回の販管費をご覧いただくとわかるように、当社の事業では基本的に販管費のほとんどが変動費です。つまり、コストを維持しなければ売上が上がらない状態ではなく、今注力している成長投資のほとんどが変動費になっています。 具体的な変動費の内容は、採用のエージェントに対する支払手数料や、M&Aを構築するためのM&Aの仲介費用などで、そのような部分に大きく投資しています。 極端な話にはなりますが、採用ができているのは、今後の利益につながる優秀な人材が採れている時です。したがって、利益を圧迫しているのがネガティブかというと、そうではないと私自身は思っています。 |
Q4 |
採用や研修を積極的に行っているとのことですが、採用し育成した社員の退職を防止する施策は何かされているのでしょうか? |
A4 |
社員の退職を防止するという意味で言いますと、今行っている施策が直接的につながっているかはわかりません。退職を止めるための裏技のような方法はないと思っており、働いている方にいかに当社で働くことのメリットを提供できるかが重要だと考えています。 そのため、「当社が事業において必要とする人材が、しっかりとメリットを享受できる組織制度を構築できているか」という点を大切にしています。 他社ではまったく行っていないクリティカルな退職防止策をとっているかと言いますと、特段そのようなわけではありません。しかしながら、例えば1on1でのミーティングを頻繁に実施するほか、辞める理由が当社の組織なのか外的要因なのかといったことも含めた部分を常にウォッチしています。 これらを一例に、基本的に他社が行っている当たり前のことには全部取り組んでいます。 |
Q5 |
インボイス制度の影響についてお聞かせください。 |
A5 |
影響額を具体的に開示しているわけではなく、あくまでもお話ができる範囲になりますが、もちろん多少の影響はありました。ただ、影響があったことは事実ですが、大きな影響ではなく、それが今後の利益を圧迫することはないと思っています。 |
Q6 |
一気通貫支援の話がありましたが、一気通貫で支援できるとどのような点で強みとなるのでしょうか? |
A6 |
現在、大手企業などの引き合いが非常に多い理由は、従来の戦略的コンサルティングファームで国内のトップレイヤーを走っている会社のほとんどが、外資系だからだと考えています。 外資系ファームは本国の税金が相当乗せられているため、高いフィーを取っています。また、あくまでもコンサルティングのみを行うため、最終的に実行する部分にコミットするわけではありません。実行する部分は他の下請けの開発会社などに流していくかたちが主となっています。 当社の場合は内資の会社であり、かつこれまでに採用した元外資コンサルの経歴を持つ非常に優秀な人材が、高い質でコンサルティングを実施し、なおかつ最終的な実行の部分もグループ内で責任を持って行います。 そのため、他社に比べてまずスピード感が違います。加えて、最後は下請けの開発会社に任せるコンサルティングファームとは違い、二次請けありきで作った高い単価ではありません。 「コストが安く、質も良く、早い」を実現できるため、当社の一気通貫支援は非常に強みになっていると考えています。 |
Q7 |
名古屋、福岡への進出がありましたが、その他の地方都市への進出なども進めていく方向性なのでしょうか? |
A7 |
ビジネスチャンスを事前にリサーチした上で判断していますが、可能性がある状況に関しては地方進出も含めて検討しています。現在も東北地方や北海道なども含めて、引き続き検討している状況です。 |
Q8 |
海外からのオフショアとしてのアプローチの進捗はいかがでしょうか? |
A8 |
実際に案件はかなり来ており、リモートの環境でどのように受けるのかといった体制に加え、主に契約まわりが多少足かせになっているものの、今後拡大していく見込みです。 ただ、海外企業との営業体制の窓口をまだ構築できていないこともあり、現在注力している採用投資でこの点も強化し、海外領域の案件を取っていけるような体制にしていこうと考えています。 |
Q9 |
御社の営業利益率は今まで、10パーセントに届いていません。上場しているSIerの平均営業利益率は10パーセントあるかと思います。利益率が低い要因は何でしょうか? |
A9 |
今の当社が大切にしているのは、高いPERを維持できるかどうかという点です。高いPERを維持する利点としては、時価総額が上がってきたとしても、成長投資を行い続けられることが大きいと思っています。 したがって、売上の成長率はもちろん大切にしていますが、利益の出し方も含めて非常に細かく設定しています。 そのような意味では、営業利益率は上げようと思えばできるというのが本音ではあるものの、5年、10年というスパンで時価総額数千億円、1兆円を目指していくことができるように、現在強い投資を行っているのが背景です。 つまり、中長期の成長投資が強いため、他社に比べて営業利益率が悪いのだと思っています。しかしながら、健全なものに投資ができている現在の状況はとてもハッピーなことだと捉えており、今後も引き続き営業利益率よりも成長率の維持に取り組んでいきたいと思います。 ですが、もちろん営業利益をいつ上げていくのかも重要です。やはり当社の売上のトップラインの成長率や、売上総利益の成長率が落ちたときに関しては、もちろん利益率は相当意識していこうと思っています。 そのような時には、営業利益を強く高めて配当を出していくことによって、株主還元を行うことなどを考えていますが、現在はいかに今後の成長投資に当社が投資させてもらえるか、株主のキャピタルゲインをいかに上げるかが非常に大切だと思っています。 |
Q10 |
現在仕込んでいる新規事業はありますか? |
A10 |
結論から言いますと、今はない状態です。選択と集中ではありませんが、現在の既存事業はマーケットの可能性が非常に大きいため、既存事業に対して積極的な投資を実施していこうと考えています。 |
Q11 |
2023年6月にホールディングス体制に変更されましたが、現時点でこの体制変更によって生じた問題や、逆に体制変更により改善が図れた点などはありますか? |
A11 |
会社が大きくなると、1つの組織のままでは意思決定が遅くなることがあります。ホールディングス体制にすることによって、小さな組織をたくさん作るほうが、今の時代に合っていると思います。そこが非常に良かった点です。 さらに当社の組織には、キャリア志向が高く、成長意欲が高いメンバーが集まっており、そういった中では組織においての表面積を高くすることが大切です。 具体的にいえば、裁量権が重要で、大きい会社になればなるほど上のポジションのポストがなかなか空かないという問題が発生します。 当社の場合、M&Aした会社の社長を任せるなどのチャンスを与えることができています。事実、昨年買収したUPTORY社に関しては、新卒3年目の非常に優秀な社員に代表を任せています。 優秀な若手は裁量権を求める時代になっているため、自分の組織を作っていく、小さい企業を大きくしていくというような当事者意識、責任感を与える点でも、ホールディングス体制は非常に良かったと思います。 また、例えば人によってはそのホールディングスの子会社として、上場を目指したいと考える社長もいるため、そのような機会も今後提供できるのではないかと思っています。 |
Q12 |
発表ではエンジニアやM&A等の説明に終始していましたが、マーケティング事業の進捗はいかがですか? |
A12 |
当社の今の売上高比率がエンジニア領域に寄っているため、マーケティング領域の説明はしませんでしたが、特段シュリンクしているということはなく、「Midworks」ほどではないものの、こちらも十分に成長していると考えています。 また、このマーケティング領域に関しても非常に優秀な人材が入ってきているため、売上もまだ伸びていくと見ています。 |
Q13 |
前回決算で「海外の働き方を日本も参考にすればいい」とおっしゃっていましたが、これからの日本経済をどのように見ていますか? 会社ではなく、個人的な見解でかまいません。 |
A13 |
個人的な見解としては、やはり日本経済はもう少しブレイクスルーしなければならない点もあると思っています。なによりも明らかに若者が少なくシニア層が多い状況については、歴史上そのような国が伸びたことはないため、これからは優秀な人材を海外からも呼び寄せ、いかに日本に貢献してもらうかが重要ではないかと考えています。 実際、アメリカやシンガポールなどの移民を受け入れるのがうまい国は、その分があるかとは思います。 しかしもちろん、ただ移民を受け入れればよいかというとそのようなことはなく、治安など、さまざまな問題が発生してくるため、一筋縄ではいかないとは思います。そのメリット・デメリットをしっかり比較しながら行わなければならないことだと考えています。 そして、人材事業を行っている身として思うのは、金融緩和政策をいまだに続けていることによる恩恵を受けている側面もあり、この状況においてデットファイナンスを活用したM&Aも非常にうまくできていると思います。 しかし、日本円のばらまきが起き円自体が非常に弱くなっている中で、間違いなく中長期のインフレが起きるだろうと思っています。その時に、円はさらに弱くなります。 例えば、今まで発展途上国である東南アジアの国の方が、日本に旅行するのは難しいことでした。これは月収を日本円に換算すると7万円から8万円くらいしかもらえないため、日本を旅行するのは厳しいというのが理由ですが、我々がこれからの給料や年収を上げていかなければ、日本が逆の立場になる可能性は大いにあると思います。 そのため、当社の立場としては、いかにしっかりとクライアントの売上を上げるために貢献し、なおかつその分の単価を高くいただき、それをエンジニアに大きく還元していくといった、全員がハッピーになれる構造をしっかりと作っていくことが非常に大事だと思っています。 |
Q14 |
エンジニア稼働数とはどのような意味ですか? 1人が3つのプロジェクトに参画すると「3」と数えるのでしょうか? また、稼働率のデータは把握されていますか? |
A14 |
まず、この「1人で3つのプロジェクトに参画すると『3』と数えるか」という質問については、おっしゃるとおりです。また、稼働率のデータについても把握しています。 稼働率に関して、我々の場合は基本的にフリーランスエンジニアがメインとなるため、案件がなければ、雇用や契約を結ぶことはありません。そのため、そのような意味では稼働率は100パーセントです。 また、グループ会社ではプロパーのエンジニアを抱えて出向させるモデルも行っていますが、そこでの稼働率も100パーセントに近い数字で常に推移しています。 |
Q15 |
M&Aについて積極的に検討されているようですが、2024年8月期においても2023年8月期と同数程度のM&Aを行う方針でしょうか? |
A15 |
M&Aは数ももちろん大事ですが、数よりも金額が一番大事だと思っています。特に、我々はEBITDAという「営業利益のマルチプル何倍で買うか」でM&Aを行っています。 極端な例でいうと、小さすぎる会社を5社買うよりも、5社分と同じ営業利益が出ている1社を買うことのほうが、デューデリジェンスの工数など、さまざまなことを考えた時にそちらのほうがよいと思います。そのため、数よりも買収金額のほうが大事だと考えています。 そのような意味では、今年は本当によいM&Aのソーシングができていると思っており、あとはこれを実行につなげられるかがポイントとなります。 2023年8月期に引き続き、2024年8月期も同額以上を目指していきたいと思っています。 |
Q16 |
2024年8月期の注力ポイントとして、M&Aした企業のオンボーディング速度を高めることを掲げていますが、御社のPMIの体制はどのようなかたちになっているのでしょうか? |
A16 |
まず、PMIでは3つのポイントを注視しています。今回ご説明したとおり「相手にどのようなエンジニアがいるのか」「どのような企業と取り引きしているのか」、また「営業担当者を含め、相手の組織がどのような組織なのか」という点です。 エンジニアに関しては、例えば、とあるAという会社をM&Aする際、「この人は、うちの案件だったらもう少し単価を上げられるよね」「この人の希望には、うちが持っている案件のほうが合うよね」といったケースも散見されます。 そのような場合は、グループ化することによって案件が非常に増えるため、エンジニアの方にメリットがあれば、あらためて「このような案件もありますが、どうでしょうか?」というように提案しています。 この提案によって、当然単価もエンジニアの報酬も上がるため、それに伴い、当社の売上総利益も高くなっていくためです。 2つ目は案件そのものです。当社よりも規模が小さい会社は、エンジニアのデータベースにかなり苦戦しているケースが往々にして多く、「案件はあるけれども、それに当てはめられるエンジニアがいない」というところがけっこうあります。 一方、当社の場合はこの領域でのエンジニアのデータベースが非常に強いため、そのような時に、当社が抱えているエンジニアを、そのクライアントに提供することができると思っています。 3つ目は組織です。私たちは上場する前に、社内のマッチングを生産性高く、効率よく行うためのシステムを自社開発しています。 M&Aによってグループインした会社に対してシステムに精通した人員を本体から出向させることによって、組織体制の効率化を図ったり、当社のシステムを導入することによって、本体並みの成長速度が可能な組織体制に変更するようなPMIを実際に行っています。 |
Q17 |
2024年8月期も積極的な採用を進められていると認識しましたが、それを受け入れる体制は整っていると認識してよいでしょうか? |
A17 |
第1四半期は足元の幹部人材採用が非常にうまく採用できました。 2023年8月期はプレーヤー層を多く採用しました。 その結果、現在は中間管理職やマネージャー層が足りないため、2024年8月期はそのような人材を採用することによって、ピンポイントで組織をけん引できるのではないかと思っています。 また、我々のことを昔から知ってくれている方にはずっとお伝えしていますが、当社はもともと非常に営業が弱い会社でした。基本的にエンジニアファーストで、当社のほうからテレアポや営業を行うことはほぼなく、「とにかくいいエンジニアがいっぱいいるらしい」ということが業界で口コミで広がり、お客さまから連絡が来るスタイルでした。 一日中何もしなくても、日に2件、3件は会社の問い合わせフォームに、エンジニアに困っている会社から連絡がありました。その会社について、エンジニアが喜ぶかどうかなどを当社が判断しながら、紹介するかしないかを決めるという方法で運営してきた組織だったのが、上場してようやく、その与信がついた関係性の中で、今大手企業への拡大を図っています。 先ほど言った問い合わせフォームから来るのは、Tier2、Tier3の会社がどうしても多く、大手企業からの問い合わせはそれほどでもありませんでした。 そのため、昨年の夏より当社から直接大手企業にアウトバウンドで営業していくための組織体制への変更を進めており、採用なども含めて、その体制変更が順調に進んでいると思っています。 しかし、その体制変更に対するピースはまだ足りておらず、受入体制が整っているというよりは、むしろ人を採ることによって体制を変えていっている状況です。 |
Q18 |
流動性の観点で、そろそろ株式分割を行うことは検討されていますか? |
A18 |
この件については今、非常に悩んでいます。なによりも新NISAのような制度もあり、今各証券会社などにもヒアリングを行っているところです。米国も含め、さまざまなETFなども買われているかと思いますが、個別株の一部に、成長投資できるグロース株を10パーセント程度の比率で持ちたいという投資家さんもいるようです。 そのような意味では、今のように当社の単元株が上がっている状態だと、逆にそこのウエイトが非常に大きくなってしまうため、その点も含めて少し検討している状況です。 ただ、当社が目指していた出来高に関しては、前期に比べて非常によく達成でき始めていると思っています。ですので、そのような面も含め、今後もいろいろ検討していきたいと考えています。 |
Q19 |
子会社が増えると不祥事が発生するリスクが高まりそうですが、どのように管理していますか? |
A19 |
当グループの子会社の代表は、代表を務める人間にはたいてい見られるパターンで、基本的に管理系やバックオフィスといった部分に対し、興味のない方が多くいます。 これはある意味、我々にとっては都合がよく、実際のところ、バックオフィスの部分はほぼ親会社が掌握しながら、経営を任せています。その結果、不正なお金の出金などもできないようになっているため、一番クリティカルな不祥事は起きにくい状態になっています。 また、当社の監査役が優秀で、グループ会社に対するヒアリングを細かく行っています。同業他社で起きるような不祥事については、たいていの内容を把握しているため、グループ企業に対して性悪説で見ながら、そもそも不祥事自体が起きないような体制を強く意識しています。 確率論で言いますと、子会社が増えることにより不正リスクは高くはなるとは思いますが、前述のような体制により、非常にうまく管理できていると思っています。 |
Q20 |
競合企業、類似企業を挙げるとすると、どのような会社がありますか? そのような会社との違いを解説いただけると、理解が深まります。 |
A20 |
私は「新しいかたちのアクセンチュア社を目指そう」ということをかなり意識しています。今までの会社というのは、上流・中流・下流となっており、上流が戦略コンサルの内容、中流がPMやPMOといわれるプロジェクトのマネジメントです。そして、実際に手を動かして開発する人を下流、とこのように分類した時には、大概の会社は、どこかその一部のみを行っています。 これを一気通貫で実施している会社はないため、まずはここを一気通貫で行うことを考えています。 競合企業と言いますと、今ここで社名を挙げるべきかどうか悩みますが、非常に成長率が高いSHIFT社のような会社を競合企業として認識しています。 事実、SHIFT社はテスト領域の売上はもちろんありますが、当社が取り組んでいる領域のM&Aも積極的に行っており、その点で競合企業であると考えています。 また、SIerと言われるNTTデータ社や富士ソフト社など、言い出すときりがないほど、すさまじく大きな会社が数多くあり、それらの売上のみをすべて足すと数十兆円規模はあります。 その中で今まで社員で雇用されていた方が、フリーランスになるという選択肢が増えてきています。数十兆円規模の中の社員が年間1パーセントでもフリーランスになると、極端ですが我々のフリーランス市場は年間1,000億円くらいのTAMが上がってくることになります。 そのような意味では、当社は非常にユニークなポジションを取れていると思っているため、直接的な競合企業を挙げるのは非常に難しいことではありますが、他の会社と類似しているポイントもあるため、それらの企業の強みを、当社も一部真似させてもらいながら取り組んでいこうと思っています。 |
Q21 |
2024年に向けての抱負を一言いただきたいです。 |
A21 |
2024年は開始早々、国内で地震が起きたり、航空機事故があったりなど、大きな出来事がありました。また、ロシア・ウクライナほか、さまざまなところで大きな戦争も昨年から続いています。まだ当社の規模は非常に小さく、世の中に対してなんらかの貢献をできる規模ではまったくありません。しかしながら、私は2024年は本当にその一歩だけでも踏み出せるような組織になれたらよいと思っています。 先ほどもお伝えしたとおり、まずは我々ができることを、本当にがんばっていこうと思っています。 そのためには、やはり売上を上げることが重要です。売上というのは結局、社会に評価されるわかりやすいバロメータであり、人がハッピーを生み出した結果の数値がしっかり売上につながると考えています。例えば、クライアントに満足いただければ、しっかりと売上につながっていきます。 クライアントの満足度を高め、それを売上につなげ、利益を出し、エンジニアの単価と報酬額を上げ、当社で働いているメンバーの給料も上げ、会社としての営業利益を高めて時価総額を上げることによって、株主に対して十分に還元していくといった、ハッピーの連鎖をしっかりとつなげるための大きな1年にしていきたいと考えています。 そのために、組織体制の変更を行っていますが、幹部人材の採用も非常に好調です。この体制変更をしっかりとやり切ることによって、2025年8月期以降にまた一段と大きな成長を見据えながら、2024年8月期の下期以降も含めて実行できるように進めていきたいと考えています。 |
2024年8月期 第1四半期決算説明動画については下記お知らせをご確認ください。
2024年8月期 第1四半期決算説明動画公開のお知らせ
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2024年8月期 第1四半期決算説明動画書き起こし